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所沢店
「ひとりではできないこと」
投稿日:2020/2/20
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Photo by Kudo , coordinator by Yoko
Written by Yoko
普段撮影をしていて思うことの中に、「ライフスタジオの撮影は決して1人ではできない」というものがあります。
それはもちろんコーディネーターもそうだし、カメラマンにとってもそうだと思います。
コーディネーターはシャッターを切ることはできないし、カメラマンもレンズ越しに世界を見なければならないので、コーディネーターの目がなければ場の全てを見ることはできません。
ライフスタジオの撮影は、決して誰か1人によるものではないのです。
そして、もちろんカメラマンとコーディネーター2人だけでできるものでもありません。
被写体の存在、それに勝るものはないのではないでしょうか。
それは単純に「被写体がいなければ写真が撮れないから」といった理由ではなく、被写体の想いや感情等が1枚の写真、ひいては75cutに与える影響が非常に大きいものだと考えるからです。
それと同時に、我々撮影者の感情が写真に与える影響も非常に大きいものだと私は考えます。
被写体である「人」がどのような思い、気持ちでカメラの前にいるのか。
被写体である「彼女」がどのような自分を写真に残したいと思っているのか。
そして、被写体である「彼女」を、カメラマンとコーディネーターがどのような形で残したいと思っているのか。
この写真の彼女の撮影時、私は非常にそれが大切だと再認識をしました。
出来事はとても単純なことではありました。
彼女のカウンセリングを行ったのはカメラマンである工藤さんです。
私は直前の撮影対応をしていたため、カウンセリングや衣装提案をペアである工藤さんが行ってくれていました。
そのため、彼女の最後の3シーン目のソロ撮影衣装をしっかりと見たのは撮影するために着替えたその時が最初でした。
カメラマンである工藤さんが彼女を初めて見たときにどのように感じたのか、どのように映したいと思ったのか。
ここまでの2シーンの撮影を終え、「彼女」という存在と関わりが深くなっていた私にその情報は衣装を通して大量に流れ込んでくるようでした。
そこからはまるで女子会のよう。
工藤さんと、私と、被写体の彼女で小物やアクセサリーを見ながら「これは?」「これもやりたい」「これとこれ、合わせるならどっちだと思う?」など、3人で相談をしながら決めていく。
最初に決めた衣装。そこに足していく小物たちは、決して長いとは言えない撮影時間の中で私たち撮影者が少しずつ規定していった彼女を表すための材料。
そして、最後に加わる要素は表情やポージング、光など。
それが整っていく瞬間を間近で味わえること。
コーディネーターの醍醐味といいますか、一番の特権だと私は思っています。
この写真は誰か1人のエゴによって撮られたものではなく、全員の想いが合わさった結果の1枚なのだ。
それを感じたとき、コーディネーターは一番の喜びを感じることができるのではないかと私は考えます。
そんな気持ちを再確認させてくれたこの1枚の写真。
1人の被写体としての彼女。
ああ、撮影に参加するのが楽しくてたまらない。
これだからコーディネーターというお仕事はやめられません。
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