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所沢店
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その先へ

投稿日:2018/6/22

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Photo by volvo , codi by yoko

 

 

所沢店では毎月PCにBestPhotoフォルダというものが作られる。

ヒロさんがその月の写真を厳選し、月末に工藤さん監修のもと更に精査され、その中から写真分析をする写真を選んでいる。

 

この1枚もそのBestPhotoの中から選んだものだが、実はこの写真の他にも流れで撮った1枚が選出されていて、どちらがBestPhotoに相応しいかという議論がなされた。

 

もう1枚を載せることはしないが、ほぼ同じ画角・構図・光で撮られた1枚だった。

違ったのは彼女の仕草だ。

 

この写真が選ばれた理由、それは彼女の行動を捉えているという点だ。

「〇〇してみて」などのこちらの声かけによる動きはこちらの想定によるもの。

この写真の彼女の行動はこちらの意図していない偶発したものを捉えている。

それは彼女自身の動きに他ならない。

そして、その動きは体の柔らかさを生み無理がない。いわゆる、わかりやすい形での「自然」さを生み出すのだ。

 

 

その行動がいつ来ても反応できるように、カメラマンは常にアンテナを張り巡らせている。

そして、それを正しい画角・構図等々の中に確実に納めるのだ。

彼女たちのこういった行動に「もう一度」など決してないのだから。

 

 

 

私がこの写真に惹かれた理由。

それは安定した絵の中に彼女がいることだろう。

 

四隅が綺麗に埋まっている、これは何より安定感が生まれる。

そのままでは強すぎる左側の棚はガラスを1枚噛ませることによって白い反射の光が被せられそちらに目が奪われることがない。

 

しかし重たいからといって棚を切る事はない。これはインテリアを背景としてしっかり捉えることができているからだ。

例えばこの棚が写っていなかった場合はミドルの写真となるのだが、それではこの場所で撮る意味が半減してしまう。

なぜここで撮るのか、なぜお客様はスタジオに来てくださるのか、それを踏まえ引き写真を取らなければならない。

 

特に被写体が0〜2歳くらいの小さいお子様だった場合、被写体に引っ張られてしまいインテリアを生かした引き写真というのが途端に難しくなる。

ここ最近私はそれを実感しているのだが、だからこそこの写真に惹かれたといっても過言ではないかもしれない。

 

 

一瞬を逃さず捉える力、そしてその瞬間をどう伝えたいかで撮り方が変わる。

そして何より、被写体把握がされているからこそこの1枚に辿り着くのだろう。

 

 

私が身に付けたいものが詰まったこの写真。

安定だけを求めてはだめだ。

被写体を見つめ、その子のこの一瞬に合うベストを生み出す力を身につけたい。

今私が自分に求めているものより、更にその先に進みたいと改めて思った。

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それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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