Photogenic
所沢店
また。
投稿日:2021/2/24
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tokorozawa photo
photo by aimi/codi by kubo (from Soka)
「自分はどういうカメラマンになりたいのか」と、考える機会がありました。
漠然と考えることは常にあれど、明確な答えを出さなければならない。。。
突然ですが、私は裏方という仕事が好きです。
舞台や、映画、様々な媒体の中で、人知れず縁の下の力持ちのような役割を持つひとたち。
めちゃくちゃかっこいいじゃないですか。
自分もそうやって、目立たずに、人知れずこっそりと偉業を成し遂げてしまうような、
そんな人になりたいと思っていました。
自分がカメラマンという役割を得て、
そして「どんなカメラマンになりたいのか?」と問われ、
まず浮かんだのは「裏方に徹したい」という思いでした。
きっとそれは複雑に少し矛盾していて、カメラマンという、数えられない、形なんてない
様々な表現方法を取得選択して、
伝えていく、繋がっていく仕事は<私には>到底「裏方」には見えませんでした。
それもライフスタジオ特有の感覚なのかもしれませんが。
だからといってこの仕事が嫌なのか?
それも違います。
話は変わりますが、次に「自分の人との接し方をもっとよくするにはどうすればいいのか」
ということを考える機会がありました。
入社して一年も過ぎ、だいたいのことがわかるようになってきました。
早くからカメラを始めることもあり、沢山のことを吸収させてもらいました。
毎日果たすべき役割をわかっているのに、体も動いているのに、
どこか浮足だつような、、なにか釈然としない感覚があって、、、
でも、「カメラマンとしての自分」を自問自答した時、自然と、自分の足場が固まったような気がしました。
「自分はどういうカメラマンになりたいのか」を①として、
「自分の人との接し方をもっと改善するにはどうすればいいのか」②とします。
②の私にとっての答えは「核」を持つことです。「信念」という言葉を使ってもいいでしょうか。
信念という言葉は決して安くないと感じているので、なかなか勇気がいるのですが…。
自分が信念について考えたとき浮かぶのは、「理念を持ち、信念に生きよ」という一文です。
所沢店に入って、工藤さん出会ってまた数日くらいの時に、この一文を、工藤さんのとあるSNSで拝見したのが多分
一番最初の理由です。
初めはなんとなく見ていた言葉ですが、工藤さんと一緒に時間を過ごせば過ごすほど、工藤さんの芯を持った姿に、信念を感じました。写真において、後輩への立ち居振る舞いにおいて、色んな姿を見て。前をみて走る工藤さんを見て尊敬しましたし、仕事に誇りをもって、確固たる姿を貫くことは、とてもカッコいいんだと思いました。
工藤さんには工藤さんの信念があるからです。
同じく所沢店のようさんは、「絶対に楽しんで帰ってほしい」と言ってくださいます。
私がカメラマンになってその一言はとても重くて心強くてたまりませんし、
一後輩として、絶対に自分も同じ想いをもって踏襲していかねばならないと気持ちが溢れます。
また、同じく工藤さんに誘っていただいて、ライフスタジオOGのとある先輩とお会いする機会がありました。
その方も同じく、譲れないものを一つもっていらっしゃって、それは「お客様に絶対に気持ちよく帰ってもらう」というものでした。
根本は同じくして、その子を美しく残すこと、楽しい空間を覚えてもらうこと、、、
ライフスタジオで生きる上で揺れることない指針であると思います。
そんな当たり前のことかもしれませんが、その当たり前を並々ならぬ気持ちで続けていくこと、
行動の伴った思いを積んでいくことで、大きな山になり、微動だにしない信念になるのだと思います。
自分の信念を作るためには、今自分に課せられた役割である、カメラマンとしての自分の在り方を考える必要があったし、
カメラマンとしての自分を考えるためには、信念のもととなる理念を持つ必要がありました。
さて、自分の「裏方に徹したい」という思いを、現状の自分落とし込むとすれば、
抽象的な言葉になりますが「家族の時間をより特別にする【手伝い】をする」
そういうイメージや、行動になるのかな、と思いました。
「本人も、お母さんお父さん、ご家族も気が付かないような美しさ」に、気づいてもらう。
「今という時間の儚さと尊さ」を感じてもらう。
そして、「今ある幸せ」を、一生残るように記録する。
その〝きっかけづくり″をする。
この一年培って、無意識に行っている行動という骨に、こうやって自分の考えを肉付けするのは、
それこそ、今の自分とこれからの自分を見つけることが出来る気がしました。
そんな気持ちに気が付いて数日のある日。
去年私がコーディネーターとして一緒に入ったご家族が再びご来店してくださいました。
長女の彼女は、当時とってもツンデレだったけど、
二回目ましてな今回は、兄弟一同慣れてくれるのもはやくて、
同じようにとてもはじけていました(笑)
以前とはすこしまた成長した3人を今度はカメラマンとして担当すること、楽しみな気持ちと、緊張半分でした。
しかし、
モニターを終えたお母さまが、「こんな大人っぽい表情するんだって思いました」と、一言。
パパさんママさんは食い入るように写真が流れるモニターを見てくださっていました。
自分の想いと行動の結果物がこうやって真っすぐに伝わることに思わず鳥肌がたちました。
ようやく私は、「カメラ」と「ライフスタジオ」の楽しさの一部に触れられたんだと思います。
着物という、大切な節目に訪れる、成長を感じられる絶好の機会。
化粧とヘアメイクを施した女の子は、一瞬にして、美しい女性に変わります。
私はハーフ成人という記念が好きです。
10年生きてきたんだよ、もう、2桁も生きたんだよ?
あと10年、今まで生きてきた10年と同じだけの時間を過ごせば、もう20歳なんだよ。
大人になるんだよ。
子どもと大人の境めを感じてほしい。
その証に、いたずら好きで無邪気な彼女ですが、私たちと対峙した姿の
立ち居振る舞いは大人の女性そのものでした。
スラっと伸びた背に、細くきれいな首。
しなやかな指と手首は、無邪気さとは対になるような静寂を纏っているようでした。
背景をいっぱいに入れた写真は、彼女の存在をより際立たせます。
背景の花の壁紙は、最近所沢店に現れたインテリアです。
やさしくつややかにまとめられた髪の毛と、その凛とした姿をより美しく見せる、
シンプルなお花の髪飾り。
纏う着物はご家族で選んだ紫の着物。
スラっと伸びた背と同じように、着物の影が作るしなやかな首と肩のラインと、
きれいに見える輪郭、つややかな肌。意識しないけれども明確に成長する彼女の美しさ。
露出を上げたくなるのを抑えて、肌の質感やまつげと黒髪のつややかさ、小物の色味が濃く残って、
背景を活かせるよう、いつもの自分よりすこし暗く撮影しました。
こうやって暗めに撮影することはたぶん自分の好みではあるのですが、なかなか意識が出来ずにいました。
左下の隅を埋める金色の前ぼかしは、すっぱり抜けてしまった空白を埋めます。
右は帯もあって少し圧迫されて心もとないことにはならないのですが、左下は目線の方向ということもあり、
空いていることが少し目立ってしまう印象でした。
主役は目の前にいる一人の女の子。
こうやって、少しでもこの時間をより特別に、より記憶に残る「手伝い」をできれば。
そう強く強く思いました。
念願の着物3s。
三人と過ごした時間と、終わった後のママさんパパさんと交わした言葉が、
今も私にエネルギーをくれます。
帰り際、成人式の話をしてくださいました。
これからもよろしくお願いします、その一言がどれだけ嬉しいか…。
来年も、再来年も、彼女たちに、ご家族に寄り添っていきたい。
大切な家族の思い出の裏方として。
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