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投稿日:2019/9/1

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Tokotozawa Photo

Photographer: Satsuki Kudo / Masakuni Kikuchi

 

 

It is only Photo Essay…..

 

 

「今年の夏は蒸し暑いね」、

なんて言いながら、クーラーも効かないような場所で、私はあなたに話しかけている。

二人とも少し汗ばんで、

 

あなたの姿を見ていると、なんだか懐かしい感情を思い出してしまう。

あの頃は、私もあなたと同じ小学校5年生だったかな。

毎日は楽しい。だけど、胸がひりひりするような焦燥感があるのはなぜだろう。

何に焦っていたのか、あの時ははっきりとわからなかったけど、

今思えば大人にありつつある自分と、大人になり切れない自分の矛盾を感じて焦っていたんだっけな。

 

あなたも4人姉弟で、私も4人姉弟だった。

同じにしちゃいけないんだけど、なぜだかあなたの眼差しが少し寂しそうな理由もわかるような気がして。

自意識と客観の狭間で揺れ動くように見える。

 

そんなあなたは、美しい。

あなた自身はもしかしたら、そのことに今は少し自信がないのかもしれない。

人とは、揺れ動く中にこそ光が宿り、輝いて見える。

だから、自分自身を美しく思える気持ちと、他者の目が気になる気持ちの間で揺れ動くあなたは、私には美しく見える。

 

孤高で、気高く、美しい。

そんなあなたを写したい。

 

だから、私は私が持てる技術であなたを最大限に美しく写したい。

ポートレートを撮っている以上は、当たり前のことなのだけれどね。

 

真夏の強い光は、力と優しさをくれる。

あなたのシルエットを優しく包むように逆光で。

夏の光には、ストローハットは欠かせないね。

夏の逆光は強いから、ストローハットの網目を突き抜けて、私の方までちゃんと届く。

 

ギターのヘッドと、マイクスタンドを前にぼかして入れるのは、

光を強調するために。

金属だから、その輪郭をうまい具合に光を反射して、まるであなたの周りを光が包んでいるように見せることができる。

 

私から見たあなたは光り輝いて見える。

迷いの中、力強く前に進む姿に、本当に尊敬を覚える。

その尊敬を写真に。

美しいあなたを、誰の目から見ても美しく。

私の技術は、ただそのためにあるものだから。

私の写真の中の光も、構図も、ポージングも、前ぼかしも、全てはあなたのためにあるものだから。

 

技術も、感覚も、センスも、曖昧なものなんてひとつもない。

美しいあなたを写真で表現するために、一切の逃げも、誤魔化しもしたくない。

だってそれが、私があなたの存在を尊敬していることになるから。

 

まっすぐに、深く、誠実に。

人への尊敬と、感謝を込める。

それが、人を写真に撮るということ。

それが、私がポートレートを撮るときに大切にしていること。

 

あなたと、私がここにいる蒸し暑い真夏の空間が、

あなたの人生と、私の人生が触れるクロスポイント。

そのクロスポイントに、どういう意味をもたせるか。

たった一瞬だったとしても、そのクロスポイントに全てを込めて。

 

美しいあなたを写真に撮ることは意味がある。

だから、私の写真の中にあるすべての構成要素には意味がある。

意味がないものなど、なに一つなく、すべてがあなたに向かい、あなたに繋がるように。

 

そんな写真を私はずっと撮っていきたい。

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美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
人を、人生を写しています。

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