この赤ちゃんくらいの歳の自分を知らない。覚えていない。

何が好きで何が嫌いで何に夢中になったのか。

だからこそ自分は赤ちゃんが一番興味深く、一番不思議で、一番熱くなる。

 

この写真を撮っている時自分の頭の中にはこの子の事しか見えていなかったと思います。

この子の仕草を逃さないようにする。

この子が夢中になるその瞬間、この子だけの世界が広がる。

誰も介入しないからこそ生まれるこの子の本当の姿。

それがこの写真だと自分は思います。

笑顔、泣き顔、怒った顔、悲しい顔。

多くの感情がすぐに切り替わる赤ちゃんだからこそ

この夢中になるという瞬間は大切なものだと思います。

他の感情にスイッチする前の一瞬。

それがこの一枚に繋がりました。

 

この写真を撮った時、自分がこんなにも夢中になれるくらい

子どものことが好きになっているのだと知ることができました。

自分には今見ても思い出すような、赤ちゃんの頃の写真は無いけれども、

この子が大人になったその時この写真を見て思い出してくれたらと

昔の自分を知るきっかけになればと願うばかりです。

 

coordi by Narumi Tera

photo＆Write by Fumiya Miyazaki