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所沢店
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投稿日:2024/7/23

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Photo&Write by Yoko , Coordinator by Narumi

 

 

1枚の写真を撮るうえで、あるいは1シーン、あるいは85cutの撮影をするうえで大切なことの1つはストーリーを想像する(させる)ことがあるのではないかと思います。

 

ただ1枚の綺麗な写真を撮るだけではなく、その1枚から伝わる何か・前後の写真との関係性・被写体との関係性があることが私の思う”素敵な写真”の要素の1つです。

 

しかしながら私自身はというと、上述したことを常にできていないというのが現実です。

被写体とそのご家族と接し、被写体・ご希望・コーディネートを照らし合わせ、「こんな感じはどうかしら?」と物語(小物やポージング)の提案をすることくらいしかできません。

もちろんそこにはその日のお天気や光、被写体のコンディション等々を加味して。

この写真も例外ではありませんでした。

 

所沢店のこの着物を着て所沢店のアジサイで写真を撮りたいと、ひまわり撮影に切り替わる2日前に「ギリギリ滑り込みました!!」とご予約をいただいたご家族様。

そんなうれしいことを言っていただいちゃったら、私のでき得るすべてでお応えするしか選択肢はありません。

 

 

■コーディネート

私が写真のストーリーを考える上で、起点としているのがコーディネートです。

まずはメイクと衣装。インテリアに合わせて靴や手に持つ小物の選択も非常に重要です。

今回の衣装は所沢店の新入荷した【淡い青+紫着物、ベージュ袴】、足元はコーディネーターのなるみんが黒ブーツを選択してくれました。

ヘアスタイルが編み下ろし+後れ毛、インテリアはアジサイ(外)。

そこから選択した小物がストローハットとストローバッグ。洋風に全振りです。

帽子ではなく髪飾りのままであったなら手に持つ小物がストローバッグでは違和感があったでしょうし、お花などに変えていたと思います。

コーディネートというのは衣装のことだけではなく、靴から小物から髪飾りにいたるまでのことを指します。

これに統一感がない状態ですと、ストーリーの想像もできませんし、写真にも違和感が生まれるのではないかと考えます。だから、提案をサボらないことが重要です。

 

■ポージング

今月に入りより意識を向けたのが「ポージングをサボらない」ということ。

もちろん子供たちの撮影ですから、無理強いすることはいけません。ただ、だからといって何もしないということは違います。

特に1シャッター目。被写体に多くを伝えることができ、カメラマンが一番落ち着いてシャッターを切れるタイミングです。

「ポージングは足元から」。忘れかけていた、あるいはわかっていつつもそこまでこだわってこなかったポイントを、サボらずに、ちゃんとやっとみせて伝える。

特に今回の被写体のお嬢さんは10歳というお姉さんでしたし、勝手に動いてもらうよりは足先から指先まで伝えていく必要があると私は考えました。

そして何より、彼女自身からも撮影が好きな気持ちが非常に伝わってきていましたので、私もそこに応えるべく考えて動くことが必要だと思いました。

ただ形を伝えるだけでなく、重心の置き方が大事なのだと伝えてみる。

100%伝わらずとも、できなくとも、それならその時にその子に合う形に変更をすることを選択する。

ポージング自体はよくあるものではありますので、私の中で今までと違うのはその「伝え方」の1点のみ。あとは彼女のポテンシャルに助けてもらいました。本当にありがとう。

 

■彼女の魅力

その表情がとても魅力的だと思いました。

上述したようにポージングとしては珍しくないもの。そこに色を加えてくれたのが彼女の優し気な、楽し気な表情です。

笑わせるのか、笑わせないのか。これも85cutとる上では重要な構成要素になりますが、彼女は嬉しそうに私たちの話を聞き、ポージングをする際も楽しそうに応えてくれる子でした。

おすまし顔をお願いして撮る選択もあったかもしれない。でも、彼女のこの時の感情がそのまま乗っているこの笑みが、この写真に活力を加えてくれたように思います。あと、少しの「カメラマンようちゃん」という要素も。

この時どんな会話がされていたかは皆様のご想像にお任せいたします。笑

 

■今までの経験を活かすこと

所沢店ではこの数ヶ月で多くのモデル撮影を行ってきました。

私の中では、その経験を日常の撮影に反映させていくことが1つのミッションとなっていたのです。

モデルさんだから撮れるというのは、なんだか寂しいなと。

なので、このご家族のご希望をお伺いし、関係性を構築したうえで、私はアウトプットするのは今なのではと考えました。

曇りゆく(たまに雷が鳴る)空、夕暮れ時、テラスと部屋を遮る窓ガラスには光が反射している。条件は整っていました。

あとは目の前の撮影に、この数ヶ月の経験を反映させるだけ。

だから、この写真にオリジナリティがあるか?と問われれば、答えはNOかもしれません。

ただ、これまでの経験からこの子に一番合う選択と提案をすることはできたと、それだけは胸を張って言えます。

 

 

■これから・・・これから・・・・

自信満々に見える文章を書いてはおりますが、まだまだ先の長すぎる道を歩んでおります。

ゴールが見えないことに楽しさを感じつつ、今いる場所が正しい通過点なのか、迷い込んでしまっているのか、石に躓いて蹲って「はてこの石はなんだろうか」と立ち止まっているだけなのか。

ただ1つ言えるのは、挑み続けることには少なからず意味があるということです。

そう思わないと挑み続けていられないとも言えますが。笑

失敗をすればそこから学び、学び続けて挑み続けて、たまに正解して、多くの失敗からまた学んで。

挑み続けることが重要なのではなく、挑んだ結果から学ぶことが重要であることを忘れずに。

 

日々その機会と可能性を与えてくれるこの環境と、こんな私でも信じてお任せくださるご家族の皆様に感謝しかありません。

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それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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