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所沢店
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「私らしくない新しさ」

投稿日:2023/11/11     更新日:2023/11/13

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Photo & Write by Yoko , Coordinator by Kurumi

 

 

私は、自分の頭の中はとっても狭いという自覚があります。

できることへの限界、想像力の限界、新しいことを生み出す限界など、など。

俗にいう壁というやつでしょうか。特に元来私が苦手としていることが、「新しいものをゼロから生み出す」ということです。

要は真似っ子人間なのです。

ここはこうだからこうする、こう撮る。誰もこれをやっていないから、やらない。むしろ新しい何かをするという発想にたどり着かない。

自分の思考と行動の弱点です。

 

しかしながら、弱点というのはわかっていれば対策と準備をすることができます。

こと写真という分野においてはわかりやすく対策が打てるでしょう。

練習すればいいのです。

そして、それは何も自分一人でやる必要はなく、誰かと助け合いながら新しいものを生み出せばきっと、自分1人で成した時以上のものが生まれるのではないかと私は考えています。

特に私の場合は自分の思考に限界を感じることが多い人間ですから、誰かの考え方や思考を聞いた際にものすごい気づきを得ることがあります。

私だけではこれまでの自分を超えることはできないけれど、誰かと一緒なら新しい自分の一面を見つけることができるかもしれない。

それに気づかせてくれたのは、紛れもなく私の周りで支えてくれている仲間達です。

 

 

所沢店では写真勉強会が月に数度行われています。

カメラマン同士で自分の撮った写真の解説と共有を行い、それぞれフィードバックを出し合い、コーディネーター目線での撮影共有までするという流れ。

これが非常に私自身学びの多い時間でして。

私にない発想や空間の見方などを得られるまたとない機会となっています。

 

その中で、カメラマンそれぞれの特性が明らかになってきます。

ここでいう特性というのは好みであったり、癖であったり、苦手であったり、得意であったり。

自分以外のそういった特性を知るというのはこれまた非常に学びになります。

また、良くない癖を指摘してもらえるのも本当にありがたい。

 

だいぶ遠回りしてしまいましたが、この写真は、その時間から得た全てが詰まった1枚です。

 

一言で言うならば、この写真は私らしくありません。もちろん、良い意味で。

私の思考では生まれなかった1枚なんです。

 

インテリアの組み方は所沢店のカメラマン後藤くんから学びました。

彼はインテリアをよく動かして自分で空間を作るのが好きで、得意です。

被写体と光に合わせてインテリアを動かし、層を作る。

私は彼からその良さを学ぶまで、ここまで細部まで動かして組み直すということをしてきませんでした。

だから、このインテリアの組み方を見ると、私の目にはうっすらと後藤くんの影が見えます。笑

 

仕草の捉え方は所沢店のカメラマン宮崎くんから学びました。

彼は子供達の仕草、表情、感情を誘発することが好きで、得意です。

子供達のその時の感情が動きに乗っている瞬間を捉えること、彼はこの瞬間が好きなのだと写真を見ていて非常にわかります。

何か1つをやらせた瞬間ではなく、いくつかの点(彼女の様々な動き)が線となった瞬間にシャッターを切る。整えすぎず、固めない。

宮崎くんの写真解説を聞いてから、よりそれを意識して撮影を進めることができるようになりました。

 

もちろん私の要素もあります。

写真の中の違和感をなくすために四隅を埋めることと前ボケを使った整理です。

私の要素といっても、これも全てvolvo大先生や工藤大先生からの受け売りや真似っこではございますが・・・。

良い写真悪い写真問答というのはこれまでの写真分析でも散々持論展開と言いますか、そこに答えはないのではというお話をしてきましたが、私の中で良い写真の確たる何かがあるとすれば、それは「違和感がない」ということです。

引き写真でも、ミドルでも、クローズアップでも、広角でも。

だから私が常々意識していることは、「違和感をなくす」ということです。

 

そして、もちろんこれらはカメラマンだけでは実行することはできません。

被写体の感情を引き出し、カメラマンの意図を汲み、空間を整えてくれるコーディネーターがいてくれるからこそ、1枚の写真として形に残すことができるのです。

 

だから、常々思います。

カメラマンは、私は1人では写真を撮ることはできないのです。

 

「私らしくない写真」というところに良くも悪くも悩む時は多々あります。

私らしくないというのは、悪いことでしょうか?

悪い時もあるでしょう。違和感を感じることもあるでしょう。私はたくさんあります。

 

でも、こんなに嬉しい「私らしくない新しさ」を見つけられた経験は初めてです。

 

みんなで作る写真は、とても楽しい。

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