Photogenic
所沢店
不変的な美しさ。
投稿日:2023/9/13     更新日:2023/9/13
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coordi by Narumi tera
photo&Write by Tatsuhito goto
私は一か月程前から二ホンアマガエルを飼い始めました。先日そのカエルちゃんが脱皮をしていました、その時は何とも思わなかったのですが、
ふと、飼い始めた頃のカエルちゃんの写真と見比べたとき、大きさが一回り以上大きくなっておりその変化にとてもびっくりしました。
普通に考えれば当たり前のことです、毎日ご飯食べて運動して呼吸をして成長しているのですから変化の一つや二つあるでしょう。
それは自分も当てはまることだと思います。日々、ライフスタジオ所沢店のカメラマンとして悩み試行錯誤し挑戦していると、自分が気づかないうちに変化し、変わってしまうこともあるかと思います。
その変化が一番顕著に出るのが写真だと思います。
写真においてそれが良い変化であれば問題はないのですが、自分の不安症な性格上どうしても最近の自分は良くない方の変化をしてしまっているのではないかと悩む日々が続いておりました。
では具体的になにが自分をそこまで悩ませているのか?と考えたときに答えは一つでした。
「自分が美しいと思い撮っている写真が本当に美しいのか?」
この問いがずっと頭の中にあったのです。
写真にはとても多くの構成要素があります。被写体・衣装・光・インテリア・ポージング・前ボケなどなどあげれば沢山出てくると思います。
このすべてを整理できずに複雑に考えてしまい思考の迷宮に入ってしまっていました。
そんな悩める自分に答えを出してくれたのはこの写真でした。
とてもシンプルかつ美しい。と感じました。
なぜそう感じるのか?
1.光
窓から差し込む自然光がサイド光となっている。
それにより被写体・インテリアに影ができ、明暗差が生まれた。
この明暗差により写真全体に奥行きがでていることが分かる。
2.被写体とインテリアの位置関係
背景のインテリアと被写体の女の子には少し距離がある、これは背景と被写体の明暗差を意識した位置関係となっている。
また、正座をしてもらうことにより、インテリアと被写体の女の子で3角形を作ることが出来ている。
3.被写体
お持ち込みのとても素敵な緑のお着物がこの背景の和室とマッチしている。
また日本髪風のヘアセットも世界観にバッチリはまっている。
以上の要素がシンプルかつ美しいと感じさせる理由なのではないか?と自己分析してみる。
今流行りの写真や綺麗で目を引く写真には前ボケや特徴的な光が使われている写真が多いような気がしています。
自分はそういった写真に囚われ過ぎて自分自身の美しいと思う写真を複雑にしてしまっていました。
ですが答えは案外シンプルなものでした、前ボケや特徴的な光・構図に囚われてはいけない。
考えるべきは目の前の被写体をどう美しく撮るのか。
芯がぶれては良い写真は撮れません。
とある偉大なカメラマンの師匠が仰っていたことがあります。
「写真は引き算」
この言葉はとても胸に落ちるものがあります。
様々な要素を足してばかりでは複雑でごちゃごちゃしているだけの写真で美しい写真にはならない。
今回の写真も究極まで無駄を省いた結果生まれた一枚だと思います。
無駄を省くと言えば、生き物が脱皮するのは成長のために古い表皮を新しい表皮に更新する必要があるからと言われています。
私もライフスタジオの人間なので日々変化発展成長していくために、考えが凝り固まったり悩むたびに考え方の脱皮をしていくことが必要ですね。
もし脱皮不全を起こしたときはこの写真に立ち戻り考えます。
自分がどんなに成長しても時代が変わってもこの写真の美しさは変わらないと思うから。
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