Photogenic
所沢店
見える速度で。
投稿日:2021/1/30     更新日:2021/1/30
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Photo by curnew , coordinator & write by yoko
「成長は嬉しいけど、少し寂しいのよね」
毎年12月に、彼のお母さんと私はまるで挨拶のようにこの言葉を語ります。
幼年期、少年期、青年期。明確なようで明確でないその境を、私はこの仕事をしながら毎日のように目にしています。
前に会った時は赤ちゃんだったような子があっという間に七五三を迎えたり、入園のお写真を撮ったばかりと思っていた子がランドセルを背負ってきたり、去年まではタメ口だった子が急に敬語を使うようになっていたり(笑)。
ライフスタジオで写真を撮り終わった後、その75cutを見るモニターの時間を過ごした後によく聞くご家族の言葉があります。
「いつの間にこんなに大きくなっていたんだなぁ」。
いつもお子様と過ごしているご家族だからこそ改めて気づくことのあるお子様の成長。
きっと私なんかとは比べられないくらいの喜びと、驚きがあることでしょう。
だからこそ写真としてその成長を記録することには意味がある。私はそう思います。
写真の彼、こうちゃんに初めて会ったのは2017年。再会を果たしたのは2019年。
その時のことはよかったらこちらのブログをご覧くださいね。
初めて会った時は5歳だった彼も8歳に。
当時あどけなかった表情も、今では少し気恥ずかしさを含んだような少年になっていました。
私がライフスタジオでの撮影において抱いているいわば信念のようなもの。それは、「撮影は誰かの一方通行であってはならない」というものです。
私は撮影者として、コーディネーターとして、撮影に携わるすべての人の思いを汲み取り撮影・時間・写真に反映させなければなりません。
これは私の譲れない部分であり、コーディネーターの責任であるとも考えています。
今だからこそ写真に残すことのできる彼自身の気持ちと、今だからこそ抱いているご家族の思いと、1年に1度だけ彼に会うことができる私から見た彼の姿を残したい。
そんな私の欲張りな気持ちを反映させることができるのは、きっとライフスタジオの写真が「1枚」ではなく「75cutのストーリー」になっているからでしょう。
相変わらず優しくて人懐っこい彼。でも、昨年よりも随分お兄さんになって少し恥ずかしさも出るようになった。それも、成長の証。
去年のコーディネートは少し背伸びした彼が見たくてかっこいい系のお兄さん風にしたけれど、今年はまだ少し残るあどけなさを抽出したくて敢えてボーダーを選んでみる。
そんな私の想いを乗せたコーディネートをまとった彼のこの写真の表情を見たときに、私の頭には彼のお母さんと話した「成長は嬉しいけど、寂しいのよね」という会話を思い出しました。
もしかしたら、来年は見れないかもしれないこのあどけない笑顔。写真というのは過去と、今と、もしかしたら未来も写すのかもしれない。そんなことを思いました。
だからこそ、75cutのストーリーとその中の1枚1枚の写真には意味と理由がある。改めてそのことを考えることができました。
また来年もこの笑顔が見れたらいいな。でも、もっとお兄さんになった表情も見てみたいな。
そんなことを思いながら、きっと次の12月も彼のお母さんと一緒に「成長は嬉しいけど、寂しいのよね」なんて話を、変わらず私はするのでしょう。
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