Photogenic
所沢店
Blue and Short
投稿日:2020/12/19
1676 2
Tokorozawa photo
photo by aimi.
codi by Rempei.
冬の空気ってなんで夏より澄んでるんだろう、と思っていた子供の頃。
学生時代に、埃とかチリとか空気の動きとか、そういう要素で実際本当に空気が青く澄んでいると知りました。
写真において季節感というのは、服装だったり、インテリアの様子だったりから感じることが一番わかりやすいのかなと思いますが、この、「冬ならでは」の空気感に、私はとってもワクワクします。
私は寒いが結構好きです。
でもやっぱり起きるときに感じる布団の暖かさはめちゃくちゃ愛おしいし、家を出るまでは憂鬱な気持ちです。
ただ、1度家を出て仕舞えば、澄んだ空気と顔の毛穴がグッと引き締まる冷気に癒されています。ちょっと気持ち悪いかもしれません(笑)
ただ、そんな空気の美しさを表現する上でも、写真を撮る上でも欠かせないのが「光」です。
カメラマンにとって「光」というのは思考を欠かせない存在で、いつ何時でも命のようなもの、です。
日照時間が短くなり、密かに時間と戦いながら撮影していたこの時。
不意に雲の合間から、夕日になり損ねてしまったような、少し弱々しくも、暖かい一筋の光が通りました。
一瞬の、短い出来事です。
この写真の私にとっての1番の魅力は、優しいスポットライトを浴びるような被写体と、消えることなく伸びる影、塗りつぶされずにひっそりと整理されたバックゾーンのメリハリ。
そして、冬らしい青く澄んだ空気を光が作り、ガレージらしさを活かす。
冷たい冬の空気を纏うことと、1人ギターを持ち見つめる姿は、伸びる影も相まって寂しげかもしれませんが、それ以上に、かっこよく。
彼は一歩ずつ大人になろうとする、1人の男の子。
彼の魅力は、大人のように振る舞える、1人の男の子としてのお兄さんらしさと、その中に時折混ざる無邪気さと「可愛い」でした。
写真の中の彼も、ほおの丸みがまだ残った子供らしさを見せてくれています。
そんな彼の男の子な部分を、私たちの技術と彼らしさで掛け算していく。
普段と変わっていないようで、どこか違う。
大人と子供の間という、短くて大切なこの時間の振り幅いっぱいを表現したい。
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