Photogenic
所沢店
Not on Purpose
投稿日:2019/12/31
2261 1
Not on Purpose
Tokorozawa Photo
Photo: Satsuki Kudo
Coordinate: Yoko Moriya
美は、本質に宿る。
私たち撮影者は、その本質の中にある美を見つけて、引き出すことを目的としている。
ポートレート写真の目的は、ただひとつ。
被写体の美しさを表現すること。
そう信じて、そのことを常に課題とし、
私は撮影に入っています。
人を美しく写したい。
いや、人の美しさを感じたい。
感じたものを表現したい。
そう思い続けてカメラを持ち続けて、
未だ満足ができていません。
なぜならば、
人の本質に触れようとしても必ずしもうまくはいかないですし、
写真の表現は、技術が向上してもまだまだ足りないような気がしてなりません。
だから、撮影に入る時は自分の中にある能力で、自分が見える限りのものに集中して、できる限り目の前のその人自身の本質を美しく写そうと努力をします。
その人自身を表そうとすることは、
その目で感じ言葉で引き出し、
そして感じとったものを物質的に構築することをしていくことです。
物質的に構築していく材料は、
光
背景
レンズ
色
衣装
などに加えてポージングがあります。
ポージングは被写体その人自身の身体を以て表現をします。
その人の本質を表すには、そのポージングには違和感がないことが前提です。
難しいのは、参考にする写真通りに動かしても目の前のその人には合わないことがあることです。
雑誌で見るポージングは綺麗に見えても、誰にでも当てはまるわけではない。
その苦悩が発生するときに、自分の目が曇っていないと安心します。
そして気付きます。
ポージングというものは、ポージングそのものが美しくあることに執着せずに、まっすぐその人を見つめ続けることで、その人の本質をボージングで表すことができるのだと。
奇抜でもいいです。
自然で違和感がないなら。
ありきたりでもいいです。
自然で違和感がないなら。
その人に合うものを。
その人を表すものを。
その人ならではのものを。
その人の本質をより美しく見えるものを。
ポージングを考える時はそんなことを考えています。
できることなら、その人が自然と発することが出来るものがいい。
できることなら、その人の気分を乗せて撮影の中で自分を表していくことを楽しいと思ってほしい。
そんな想いを抱き、
ポージングを付けていきます。
順序としては、足のポジションから。
足のポジション・開く幅・つま先の位置・重心。
これは必ず入念に決めていきます。とはいえ、固めないようになるべく1分以内の指示に留めておきますが。
足のポジションが決まったら、腰・上半身・腕・首の順に整えていきます。
できるだけ真っ直ぐにならないように、必ず関節は柔らかく曲げるように、重心を偏らせていきます。
この少年のチャーミングな魅力は、その人柄の温和さと可愛らしさがあり、どことなく見える自信にあるように感じたので、どっしりと構えた下半身と、コンパクトに収まる上半身でバランスを見ながら整えていきました。
目線は光の方へ。
できるだけ自然にその人を表すように。
そしてその人自身が、表すことを楽しくなるように。
力が抜け、その人らしさが、
その人の本質の美が、
写真に宿りますように。
100%それを表すことは難しいのかもしれないけれど、少しずつでもあなたの真実に近づけるように、写真を撮っていきたいです。
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