Photogenic
所沢店
表現をする方法。
投稿日:2019/2/18
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Photo by volvo codi by yoko
私はなぜコーディネーターという仕事をするのか。
カメラマンが「なぜ写真を撮るのか」と悩むことがあるように、コーディネーターも「なぜコーディネーターをするのか」と悩むことがあると思います。
そして、私はその悩みは決してマイナスな悩みではないと思うのです。
個人的なことではございますが、今月から私は所沢店において「つきちゃんのコーディネーター教育担当」を任せていただいています。
コーディネーターとして伝えることは何か、自分自身が何に一番重きを置いているのか。
迷わず出てきたことは「コーディネーターの仕事は衣装をコーディネートするだけではない」ということ。「時間をコーディネートするのがライフスタジオにおけるコーディネーターの仕事」だということです。
「時間をコーディネートする」。これは私自身も先輩に口を酸っぱくして教えていただいたことです。そして、日々実感する最も大切なことだと思っております。
ライフスタジオの商品は写真だけではなく、ライフスタジオで過ごした時間です。そして、それをコーディネートし作り上げるのがコーディネーターの最も大切な仕事の1つです。
ではその時間を作るためには何が必要なのか?
やはり被写体把握を置いて他にはないでしょう。被写体だけではなくその子のご家族のことも知らなければなりません。
そしてそれをするためには相手にも自分を知ってもらう必要があります。相手に知ってもらうためには自分から心を解放しなければ。エヴァンゲリヲン的に言えば、心の壁ATフィールドを自分から破らなければなりません。
なぜエヴァンゲリヲン風に言ったかと言えばそれは私がエヴァンゲリヲンが好きだからです。
私が普段コーディネートをするときに心がけることは「その子の見えない部分を引き出す手伝いをする」ということ。そして「その子の個性を殺さない」ということです。
誰かのエゴだけでコーディネートと撮影をするのは、いただけない。そう考えています。
「お姉さんぽく、かっこよく撮ってほしい。」
7歳くらいの女の子達からよく言ってもらう言葉です。よっしゃやろう!とこの言葉を聞くと思います。でもその言葉の中の30パーセントくらいは、実は「お姉さんぽく撮ってほしいというあなたの子供らしさも撮っちゃうよ」と私は思っていたりします。
撮影が上手な子ほど、私のその気持ちは大きくなったりするのです。
その「お姉さんぽさ」と「子供らしさ」を表現するのは主にポージングと表情ではないでしょうか。
もちろん光やインテリアといった要素も作用します。そこに私たちコーディネーターが上乗せできる要素として力添えできるのが表情とポージングです。
例えばこの写真、強い西日をバックにすることによって明るい、柔らかい雰囲気を演出してくれています。
インテリアの配置や、太陽フレアが斜め右下に入ることによって無駄な空間を埋めてくれています。Volvoさん流石です。
そしてこのポージング。直線的ではなく曲線的です。これは7歳以上の子だからできるポージングです。また、「こういう写真を残したい」という認識が被写体と撮影者側に共通認識としてあるからこそだと思います。
そして、私はこの写真は「顔が見えている」ことに意味があると思っています。
実はこの写真の1つ前に伏し目をしている同じポージングの写真があります。構図、光、ポージングは同じ。違うのは顔の向き。
「彼女らしい」という観点においては、私はこちらの顔が見えている写真がベストだと感じました。
まだ幼さの残る顔立ち、彼女の魅力の1つはほっぺだと私は考えていました。来年にはもっと大人びてしまうだろう彼女の輪郭。巻いている髪の下で少し見えるのがいい。でもあまり強調しすぎないように、首は少し傾げて曲線は失わせない。
彼女らしい、彼女が一番可愛い表情を引き出す。お互いの意見を殺さずに駆け引きをしながら一緒に作り上げて行く。
これがコーディネーターの仕事。私がコーディネーターにやりがいを感じる、私がコーディネーターをする理由なのかもしれません。
ただ「美しい」を作るのではなく、「意思と感情」の駆け引きを行うこと。
それをすることによって1つの思い出を作るお手伝いができるのだと私は思います。
やや感情的な、荒く拙い文章になりましたが、私が写真とコーディネーターにかける思いの一つです。
日々是勉強。終わりがない日々を与えてくれる子供達と環境に感謝ですね。
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