Photogenic
所沢店
彼と世界を一致させる
投稿日:2018/12/10
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彼と世界を一致させる
photo by takagawa natuko
write by takumi
僕らの撮影では普段、彼らに合うストーリーを考えながら撮影をします。
小説のように劇的なものというよりは、
靴を用意して、靴紐を結んで、起き上がって出かける。
くらいの動作に、「旅立ち」のイメージをつけたり、「親離れ」のイメージをつけたりといった簡単なものから彼らを見つめます。
それはなんでもない動きの一連から彼らの私生活が現れ、だれでもない彼らの動きが見えるからです。
ストーリーを作るには動作の他に世界観が必要になります。
それは光、背景、構図、インテリア、洋服、などで作られます。
洋服はフォーマル、
であれば所沢の洋室が合うでしょう。
所沢店のフォーマルはカラーの入ったものが多く、カッチリフォーマルというよりはお洒落着のようなイメージで、
カチッと決めたフォーマルよりは大胆に動けることから世界観は作りやすいのではないかと思います。
この写真では探偵さんのようにかかってきた電話を撮るような動作がされています。
テーブルのように箱が積まれ、その上に電話、それを取る様子を見ると彼が将来働いている姿が目に浮かびます。
また彼を頂点として横に箱が置いてあることで、三角形が作られています。
三角形とは物が一番安定する形で、写真で見た時にもしっかりと地に着いた不安定感のない写真になります。
この写真でも世界観と同時に写真を安定させる配置になっています。
世界観は背景からも現れます。
この窓のブースは逆光で光が振り刮ぎ彼のシルエットを光のエッジで作ってくれます。
またまっすぐ入ってきた光は同時にカメラマンまで届き、前ボケに光を入れてくれます。
前ボケは暗くなると重みを増し、写真のイメージを「かっこいい」「悲しい」「不安」などのイメージが付与されます。
この写真ではまだ幼さの残る彼に合うよう、柔らかい光で包まれたイメージになっています。
こうして1つ1つの条件を出していき、彼に自由に動いてもらうことで世界観は完成します。
僕らは常に、彼らは何者なのか、どんなことに喜んで、どんなことで悲しむのか、2時間でできるだけ多くの彼らを探しています。
他でもないあなたを撮るために。
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