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光を見る
投稿日:2017/11/5
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photo by volvo
wright by HIRO
季節外れの台風が過ぎ去り、よく晴れ渡った今日。
晴天だったが気温は上がることはなく、
もうすっかり空気の感じが冬っぽくなってきていた。
この時期になってくると空気の匂いが変わるのがわかる。
すーっと吸い込んだ時にどこか寂しくなるような、
でもどこか懐かしくなるような秋の空気の匂い。
秋がやってきて、もう少しすればすっかり冬の空気になるだろう。
昔は空気の匂いで季節の変わり目を感じていたが、
カメラを握り始めてから光の変化でも季節の変わり目を感じるようになった。
光の色はもうすっかり冷たい雰囲気の色になり、写真の色も変化していた。
写真と光は切っても切れない存在だ。
当たり前だが、光があるから写真を撮ることができる。
撮影者にとって、その光を自分のものにできるのかというのはとても重要なことである。
光の捉え方一つで表現できるものも変わるし、美しさも変わるし、写真の質が変わってくる。
今回選んだこの写真は、店舗のベストフォトを選んでいた時に、光の捉え方の綺麗さに心奪われ選んだ写真だ。
このインテリアで、半逆光でフワッとした写真はよく撮られているのだが、
だいたいの写真が逆の角度から被写体を真っ直ぐか横を向かせて撮影をすることが多い。
しかし、この写真ではいつも撮られない角度で被写体の斜め後ろ姿を撮影している。
もちろんいつもと違う構図で綺麗に整理されていることも素晴らしいと思うが、
特になぜこの角度で撮ろうと思ったのかがポイントだと思った。
きっとこの時の光を見てこの角度を決めたのではないだろうか。
半逆光なので全体的に光が回り込んで綺麗な優しい雰囲気になっているが、
その中でも被写体の輪郭にはハイライトからグラデーションが綺麗に写し出されていて、
ふわっした中にも立体感を作り正している。
光の入り方に対して被写体がどのように光を受けているかを正確に見ないとこの立体感は出すことができない。
全体的に柔らかく回り込んだ光は優しく被写体を包み込み女の子の優しい雰囲気を演出し、
立体的な輪郭は丸みを帯びた小さい子らしさを表していてとても可愛く表現されている。
いつもと同じ角度で光に対して注意を払って撮影をしていなければ、
この表現は見つからないだろう。
改めてこういった写真を見ると自分が本当に光を意識して効果的に使えているだろうか?と自分自身に問わなければいけないと思わされる。
自分の写真には何が足りないんだろうとよく考えるが、一番基本中の基本の光をもう一度見つめ直して見るのはとても大切なことかもしれない。
小さなことに気づくことができる、そんな目を持ったフォトグラファーになっていきたい。
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