Photogenic
所沢店
「兄と弟」
投稿日:2017/11/5
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photo by Akane Ouchi
coordi by yoko
その日によって、カメラマンによって、時間によって、天気によって、同じ場所でも違う場所に見える時があります。
もちろんカメラの設定が違うから~なんてご意見もあるかと思いますが、それはそれとしてここでは置いておきましょう。
例えば私は一流のカメラマンが撮った子供の写真より、その子供のお母さんが撮ったスマホの写真の方が素敵に思えるなんて時もあります。
つまり何が言いたいかと言いますと、写真の善し悪しと言いますのは設定技術云々かんぬんはもちろんですが、それ以上に「愛情・感情」が大きく作用するのではないかということです。
もちろん感覚の話ではありますが。
この写真が撮られた日、所沢店には新横浜店から大内さんがカメラマンとして交換勤務に来ていました。
私が大内さんと撮影に入るのは2回目。1回目にも感じた、大内さんの撮影の空気感。
大内さんと一緒に撮影に入ると、一緒に撮影をするご家族への「愛」をものすごく感じるのです。
この人たちのために何かやってあげたい、一緒に作り上げたいという気持ちが波のように押し寄せてきます。
この1枚が撮られる前、家族写真の時に大内さんはパパさんママさん2人だけのご夫婦撮影をしました。希望があったわけではありません。大内さんから「やりましょう!」というご提案。
最初は恥ずかしがっていたパパさんママさんも撮影が進むにつれて本当に幸せな雰囲気に。
また、それを見ている子供たちも嬉しそうに笑うのです。
「幸せってこういうこと」。それを心から感じる時間でした。
そして始まった兄弟撮影。
場所はリビング。いつも見ている環境。でも、できあがった1枚を見ると、それは見たことのないような写真でした。
「2人とも、自分で靴履いてみて-」
それだけ言うとお兄ちゃんは履けたが弟君は自分では靴紐が結べない。
それを見て、お兄ちゃんが弟君の靴紐を結んであげる。自分から働きかける。
しゃべりながらそれをする姿は本当に「兄」そのものだ。
それを見る弟君。このポージングはこちらから指示したものではない。彼が自分で自然にやっている姿だ。
膝に顔を乗せて兄の紐を結ぶ姿を見ている。
そこから学ぼうとしているのか、ただ見ているだけだったのかは私たちにはわかりません。
でも、彼の表情から兄に対する絶対的な信頼感は感じてとることができます。
それを大きく感じる要素の1つは画角ではないでしょうか。
背景を大きく映すのではなく手元、表情にクローズアップしそのときの情景を見る人に伝わるように撮られている。
私が上記に述べたことが、この1枚を見るだけで伝わるのではないだろうか。
そんな「意図」のある1枚だと私は思いました。
この1枚に映った彼らの互いに向けられた愛情。
そして、これを映した大内さんの家族に対する愛情。
私がこれからどのように撮影・写真と向き合っていくのか。
それを考えさせられる1枚、撮影でした。
この撮影に参加できたことを嬉しく思います。
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