初めてライフスタジオのインテリアを見たとき、
自然光が部屋を満たしており、一つ一つが輝いて見えていて、「こんなところで働けるのか」
と興奮したことを覚えています。
ですが毎日のように店舗に通い、だんだんとそれは見慣れた日常の風景へと変わりました。
初めてLIFEの写真を見たとき「こんなのも美しい写真が営業中に生まれるのか．．。」と驚愕を受けたことを覚えています。
ですが、いつの間にやらそれに見慣れていたような気がします。
 
何かに感動する時とは、それは自分の見てきた日常が崩れ、新しい見方を与えられたときや、自らがそれを見つけたときにおこることだと思います。
 
私たちはLIFEstudioに在籍しているといっても、写真館のスタッフであることは変わりません。
なので、いくら自分が「これを撮りたい！！」と思っていても、写真を持ち帰ってくれる一人一人の家族の「いらない！」と思わせるような写真は残してはいけません。
ですが、安定ばかりしていてはいけないと、ハッとさせられたのがこの写真です。
 
片目が写っていない、モノクロ、目をつむっている、子供の顔の前には柵のようなもの。
これだけ聞くと写真としては「商業写真？」となりますが、
実際に目に映る写真は美しく、彼の魅力が詰め込まれているように思えます。
それは、一つ一つの構成要素には意味があるからだと思います。
 
この写真から彩度を抜いたのは他の構成要素に気を取られず、彼自身に集中するためというのが1番だと思います。
 
この写真で一番に目に入るのは柵越しの彼の節目だと思います。
この柵も再度から光が入っている為、明るい、暗いの段階が出来、立体感が出ています。
そのため、彼と写真を見ている人の間に距離を作ることが出来ます。
それが何を意味しているかというと、
他の人の視線を感じない写真、一人でいる時の彼の姿を表現されています。
 
この様に一つ一つの要素は意味をなしており、理由のある写真は美しく見えます。
僕たちは75cutという枚数の中で、できるだけ多くの彼らの姿を残してあげたいと思っています。
その沢山の表情はどれも美しく、彼らを表現したとても大切な1cutになるのだと気づきました。
彼らは一人一人違う存在であるため、彼らを表現するには100人いたら100通りの撮影が必要です。
 
型にはまらず、進んでいきたい。