Coordinate


所沢店
scrollable

想い。 *サスペンダー✖女の子*

投稿日:2017/2/23

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Tokorozawa Photo 
Photo by Hiro
Coordinate by Kaori
Written by Kaori

「ねえ!知ってる?小野妹子ってオカマなんだよ!」

彼女との衝撃的出会いは妹のゆーたんの七五三撮影の時だった。2回目の七五三を迎え色鮮やかに寄り添う着物がゆーたんの背筋を頑なに離さない。上手に微笑めないでいた口元がお姉ちゃんである彼女の登場により一瞬で解けてしまった。

 

「へえ〜!歴史好きなの? 」

「うん!」

ぐっと私に近づいて彼女は答えた。

これから先きっと聞くことはないであろうこんなにもセンセーショナルな出会いの言葉を、私はあまりにも自然に受け止めてしまった。
私にユーモアという概念や、センスが全くなかったわけではない。高校の入学式の後、私は初めて出会ったクラスメートと先生に向かって、今でも話のネタになるような自己紹介をしたことがある。あなたの存在はセンセーショナル過ぎたと卒業後に担任の先生に言われたことを思い出しちょっぴりくすぐったかったせいもあるのだ。そしてなにより彼女の素直とだけじゃ言い切れない真っ直ぐに私を見つめた笑顔のせいだったと私は言い訳をしたい。

私を独り占めする黒い瞳
楽しそうに走り出す口元
そんな口元を優しく力強く迎えるえくぼ

それだけでいい
だから
そのままでいて
そう思った。

私が出会ったこの笑顔を私は感じたままに伝えたい。しかし、それだけでは足りない気がして彼女をとらえた私の瞳が言葉にしてしまうことを躊躇う。

だから私はコーディネートで
そして、カメラマンと共に一瞬の世界で
見せてみようと思った。

飾り気のない真っ直ぐな彼女のイメージから私はまず、真っ白のブラウスとシンプルなジーンズをチョイスした。彼女は私が洋服を選んでいる間ずっと、スカートは嫌だ!ボーイッシュなのが好きだといっていた。だけど、私にはあなたが十分に女の子らしくて愛らしく、可愛くて仕方なかった。だからちょっぴりガーリーに白のリボンで私の願いも少しだけ込めてみたかった。
そこでわたしはこのコーディネートでポイントになるサスペンダーを選んだ。
彼女の要望を叶えつつ、彼女のえくぼのような役割も果たしてくれる。うららかに広がるブラウスの優しさとそっと、そして爽やかに伸びるサスペンダーが力強く併存する。最後に青のニット帽と青のシューズでジーンズとの統一感を出しつつ、彼女の笑顔に見えた清さを演出した。

ポーズは彼女の望む、かっこよさを強調したものだ。しかし、白く澄んだ肌、脱力した腕、そしてスラッと細長い綺麗な足さえおぼろげに見せてしまう彼女の笑顔、やはりどこまでも愛らしくて可愛らしい。
まさにこの写真で使われている前ボケが、せっかく用意した青のシューズを霞ませてしまったかのように
私は彼女に見惚れてしまった。

 

私が見た、そして感じた、彼女が持っている魅力、そしてこれからも持ち続けていて欲しい全てが詰まった一瞬。

きっと、またね。

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それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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