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美しさの判断について
投稿日:2017/12/17
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TED TALK
アンジャン・チャタジー: 脳はどのように美しさを判定するか?
写真を撮るとき追求する一つが「美しさの表現」です。特にライフスタジオは「存在の美学」という考えで、写真館は「多くの人々の人生の一篇を美しく表現するため、それを実践する場所」という概念を持っています。
ライフスタジオが持っているこの概念についてもう一度文章を読んでいた時、「美しさはどのように認識されるか?」という疑問がふっと浮かびました。
美しさについて普遍的な基準はあるのか?
美しさは個人によるもので普遍的な基準はないのか?
この疑問が浮かび、検索したところ、ちょうどTEDで以下の内容がヒットしました。
「脳はどのように美しさを判定するか?」
脳科学的な内容にはなりますが、中には私たちが美しさを判断する時、心理学的、脳科学的な原理が作用されるという興味深い内容がありました。
内容を簡単に整理すると私たちが美しさを判断する際には以下の内容が大きく作用されるとのことです。
1)グループの存続に貢献する要素により作用される。
例えば相手の顔を認識する場合、グループの構成員の顔が組み合わされた平均的な顔をより魅力的に感じるとのことです。つまり、混合された特徴を持つ平均的な顔はグループの中心的な傾向を表していて、その人々がより大きな遺伝的多様性や環境への適応性を想起させるとのことです。多くの人々が混血種の個人により魅力を感じる理由もここにあります。
2)対称性
美しく認識されることに影響を与えるもう一つの要素は「対称性」です。人は非対称よりは対称により魅力を感じるとのことです。相手を認識する時も非対称よりは対称な顔をより魅力的に感じるそうです。
3)「美は良い事」という脳への刷り込みがある。
私たちの脳は反射的に美しさと良さを関連付けているそうです。この反射的関連付けは生物学的要因になり美しさが社会的影響を与えているかも知れません。このような影響の一つの例としては外見や格好が良いと社会的なあらゆる面で有利なところがあります。
TEDの最後にもありますが、重要なのは、美しさが時と共に変化しているとのことです。普遍的な美しさの要素も200万年に亘って変化してきました。昔の美しさの基準は繁殖を成功させるための本能的な基準だったかもしれません。しかし、今は繁殖の可能性を自由自在に調節することが出来るようになりました。私たちが世界に変化をもたらすと共に普遍的な美しさも変化しています。
この内容が実際に現場で写真を撮る際に必要な知識ではないかもしれません。また、ここで紹介されている美しさの判断基準はある理論の一つにすぎませんが、一つ勉強になったのは、私たちは生物的で本能的な判断基準を持っているが、私たちが世界にもたらす変化によって、この判断基準も変化するとのことです。それによって美しさの普遍性の判断も変化していきます。だからこそ、美しさの判断は難しいかもしれません。社会的な変化を理解しつつ、人間の本能的な反応も考慮しないといけないと感じました。
ライフスタジオで追求する「美しさの表現」は容易なことではなく、だからこそ人文学や哲学を通して常に意識を高めようとしているかもしれません。
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