@shinyokohama

現在新横浜店ではインテリア工事を行っています。
他のスタッフのブログを見ると新横浜店のインテリアの話がブームになっていますね！（笑）

私も先日久しぶりにインテリア工事に行ってきました。ライフスタジオのインテリア工事は基本的に全てスタッフが行います。
スタッフが直接インテリアを行う理由は様々とありますが、撮影を熟知した上でインテリアを考える必要があることが大きな理由の一つです。
撮影には多くの要素が関連しています。光が入る方向性、反射する壁の色味、動線、構造物が持つ意味とテーマなど数え切れないほどインテリアと関連している要素があります。
 
私が以前インテリアについての書いた文章があります。写真館のインテリアは単に写真の背景ではなく、全ての要素を関連させる役割をしているとの内容です。

一番インテリアについて考えていた時期の文書なので、色んな観点での内容が含まれていると思いました。
何かについて深く考えて、それを文書に残すことの重要性を改めて感じます！


Title : 空間と関係性


Knoxville, Tennessee, 1971

　写真的空間の中に含まれているすべての対象に対する関係について考えてみよう。 私たちの日常生活には空間、物、文化など我々と関係されていることが数えきれないほど多い。 例えば、私たちがよりかかっている欄干、手に握っているカメラ、さらには頭にかぶっている帽子に至るまで、このすべての事物と対象は人と緊密な関係を結んでいる。 このような緊密な関係で構成された空間の小さなある一角に記憶と痕跡が入ったら空間から場所となって、その場所で人々の主観が交換されて固有の精神が作られれば、それが文化になることもある。 このように空間の中に含まれているすべての要素が関係を結んでいると、単純な空間も意味がある特別な場所になる。なので、私たちはこのような緊密な関係を考えながら、写真を撮らなければならない。
 
実際に私たちが写真を撮る普段の行動を考えてみると対象の関係を考えながら動いているということがわかる。まず、被写体と衣装の関係を考えて被写体と小品との関係を考えている。 さらに、被写体と小品とインテリアとの関係を考えている。 このような一連の行動が結局、空間の中での関係のつながりについて考えることだ。 そのため、このような我々の行動がどのような関係性を考えることか、なぜそのような関係性を考えて撮影行為をするのかについては考えてみる必要がある。 簡単に言えば、対象と対象の関係性を考慮に入れてというのは自然な写真を撮るためであると思う。 風が吹いているのに、木の葉が揺れないなら、何か不自然なことを感じるように、写真の中の関係性も結局、すべての対象が普遍妥当な原理で自然に連結されていなければならないのだ。 結局、写真館で撮った写真は人為的かつ非日常的な空間での写真だと言えるが、それを人為的ではなく自然な日常的な写真のように撮ろうと思って努力する。 そのためにはこのような写真の中のすべての対象と対象の関係性を理解して表現しなければならない。
   
　空間の中の要素を適切に連結すると、意味がない要素の関係がある具体的な意味を伝達する関係に拡張される。 結局、私たちがスタジオ内で写真を撮る行為自体もこのような関係の拡張を念頭して撮影をする場合が多い。 それをただ単に意識していないだけだ。 例えば、暖かい日差しが入ってくる窓辺に寄りかかって、少女が本を読んでいて、その隣に小さな旅行かばんが置かれた写真を撮ったとしよう。 この場合、四角形のフレームの中のすべての対象は連結されて関係が拡張されることになる。 暖かな自然光は明るくて幸せな感じを与え、本を読んでいるというのは余裕を、小さな旅行かばんはこの少女が旅行客という雰囲気を与える。 つまり、物事の連結を通じて関係が拡張されることになって、それがヨーロッパを旅行する余裕のある少女の意味で表現されることになる。 このように私たちは普段の撮影行為でも知らず知らず関係の拡張を利用している。 つまり、写真の中に存在する様々な存在の連結となっていくことによって、一つの新しい意味を生成し、それが何かを指示することを意図しているということだ。 そのため、このような要素の関係を意識するというのは私たちが意図する写真を顧客に伝えることができるという点と、空間を新たに理解することができるきっかけになる。
 
ライフスタジオの写真は人為的なインテリアの構造物の中で撮影される場合がほとんどである。 そしてその構造物に似合う色、スタイルの衣装を選択して、似合う光を探し始める。 また、ここで終わるのではなくフレーミングを通じて、全体的な関係性を付与する。 このすべての行為は写真の中のすべての要素の関係性を考えずには結ばれぬものであり、私たちの写真をただ撮った写真ではなく意図を持った写真を作るために必ず考えられなければならないのだ。
 
写真はこのように基本的に関係を通じて表現されて生成される。 人間が他の対象と関係を通じて存在が確認される言葉のように。 そのため、関係は写真においても考えなければならない重要な概念である。