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[TEDから考える #2] 仕事のやりがいとは何か?
投稿日:2017/5/24
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仕事のやりがいとは何か? - Dan Ariely
このTEDの概要は以下の内容になります。
「何が私達に働くモチベーションを与えてくれるのか。世間一般の通念とは反対で、お金の事だけではないのです。また、喜びだけでもありません。どうやら、常に進歩する事と意義を感じるために、努力をする事がその理由のようです。」
このTEDではモチベーションについて話しています。日常の中で「モチベーション」について常に考える人はあまりいないと思います。しかし、私たちは常に「モチベーション」と関連する感情を感じ、それに反応して動いているのではないかと思いました。金銭的補償に対する満足感、やりたいことを実践する楽しさ、認められたい欲求など、私たちを動かせるモチベーションは個人によって様々です。しかし、この動画ではモチベーションの根本的な背景に「常に進歩することと意義を感じるため」という理由があると定義しています。
これを裏付ける実験の話が、この動画に紹介されています。
以下の二つの状況があります。
一つ目はレゴでロボットを$3.00で作ってもらい、同じものを$2.70、$2.40 …と値下げしていって「もうやる意味がない」というまで続けます。
この実験の状況を「意味のある」状況と呼びます。
二つ目の実験は$3.00、$2.70、$2.40で値下げをしながら、ロボットを作ってもらうことは同じだが、作ったものを目の前でバラして、そのレゴでまたロボットを作らせる実験でした。
この実験の状況をシジフォス(徒労の状況)と呼びます。
二つの状況でより多くロボットが作られたのは一つ目の「意味のある」状況の実験でした。
ここで注目することは二つの実験の違い自体が本当にわずかであったことです。
ロボットを作る作業やもらうお金の差もありません。しかし、作る行為と結果物の間の相関関係により大きな差がありました。「意味がある状況」ではとても意味があるものを作ったわけでもないのに、作った結果物に対する内在的な喜びが自然にできた反面、目の前で結果物を壊す「徒労の状況」ではこの行動で得られる小さな喜びさえ取り去ってしまったことでした。これによって、行動に対する意義自体もなくなったことになります。
他の実験でも同じ結果を見ることができます。
同じ文字が並んでいるカードを探してもらう実験で、ペアをすべて見つけたらカードを提出する方法です。
カードを提出してもらう時、以下の3つの状況を作ります。
A 認識される状況
自分の名前を紙に書いてもらいます。また、カードを受け取ったときはペアを確認し、「はいどうも」と言って、横にある紙束の上に載せます。
B 無視の状況
名前は書いてもらわず、見もせず横にある紙束の上に載せます。
C シュレッダーの状況
カードを受け取り、それをすぐさまシュレッダーにかけます。
A、B、Cの中で一番小さい報酬で実験が続けられたのはどちらだと思いますか?
答えはA でした。
B、C は名前も確認せず、どのぐらい作業を行ったかの確認もしません。そのため、少なく作業をして、多くのお金をもらうこともできます。さらに、Cはシュレッダーにかけるため、Bよりも作業の量を確認することが難しくなります。
しかし、C の方が一番続かない結果となり、「はいどうも」と言ってくれた Aの「認識されている状況」が一番作業が続きました。
ここで良いニュースと悪いニュースがあるとこのTEDでは説明しています。
良いニュースは、「はいどうも」と言うだけで人のモチベーションを劇的に高めるのに十分事足りると言う事です。これは、言い換えると人のモチベーションを高めるのはそう難しくないと言う事
悪いニュースは人の成果を無視する行為は人の努力を目の前で切り刻むのと同等に酷い事で、人のモチベーションを無くすのも驚くほど簡単とのことです。
このTEDを通して共感することが多くありました。自分自身のモチベーション、働く理由、他人に対する自分の態度など。。
前に進歩しながら、自ら様々なことで意義を感じられるように常に努力しなければならないと考えさせてくれたTEDの内容でした。
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