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2018写真分析3 美しさを切り取る方法。

投稿日:2018/2/21

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Photo by akane ouchi
Cordi by momoka 
Write by koba

In shinyokohama

【美しい瞬間を切り取る】とは、どういうことでしょうか?

日常を送る中で、自分たちが見ていない一瞬の光景があるとします。

それを「切り取って」美しく表現して残すことができるのが、写真の力であると考えます。

では、そのために必要なものは何があるでしょうか?

瞬間を切り取るためには、まず自ら規定を行う必要があります。
残したい瞬間が、どういった瞬間なのか?

それは同じように「瞬間を残したいです。」と言っている人が10人いたとすると、
残したい瞬間だと感じる部分はおそらく全員が違います。
では「自分が残したいと思う瞬間は、何であるか?」を規定することから始めます。
単語がいっぱい出てくると思います。

人の魅力、美しさ、人と人のつながり、愛情、心情、、、

その単語の意味をもっと掘り下げて、たとえば、「人の美しさとは○○である。」と規定して、
その○○を表現するための準備をして、撮影に挑みます。

それが、撮りたいものを撮るために絶対的に必要なものであると思います。

では、それを持って、準備を行います。
何を軸に持っていたとしても、必要になのは「観察」です。
私たちは毎日出会いを繰り返し、同じ人を同じように撮影することはまずありません。

目の前にいる相手、そして今目の前にいる家族の姿を、観察します。

たとえば家族写真で親子の愛情を表現したい、とします。

だけど初めて会って10分ほど打ち合わせをして、
早速始まる撮影において0から100までそのご家族を知ることはできません。

なので、まずは物理的に目で見える物から観察していくことが必要です。
パパ、ママ、こどもたち、みんなの顔立ち、スタイル、髪形、表情、しぐさ、
身に着けている小物、アクセサリー、、、
目で見える情報をインプットし、最高の表現をするために必要な「条件」を探ります。
その後、言葉をかけ、話をしながら、撮影をすすめながら家族の形を探っていきます。

私たちは曖昧なものや感情にとらわれすぎて、もっと身近にヒントがたくさん転がっているものを見ずに、
遠くのものに手を出そうとしてしまいがちです。

目の前の人の、仕草や表情、すべてを見ながら、
どの角度が美しいか、どの仕草が自然か、表情はどの瞬間が良いか、
ひとつずつ、目で見えるものから、情報を繋げていきます。
そうして観察を続けながら、観察で得た情報をヒントに、撮影の空間を整えていきます。
ポージングを指定するのもひとつ、その場の状況に合わせてセッティングするのも一つ、声掛けも重要です。
 
この写真が撮影されている現場を見ていたわけではないですが、
赤ちゃんの状態、安心できる条件や、ママとの遊び方、触れあい方などを観察し、
その姿を残したいとまず感じたのではないかと考えます。

その為に、おもちゃを用意し、遊べる空間を準備し、
ママに声掛けをして後ろからそっと近くにいてもらい、
あとは声をかけながら、ゆっくり目をつぶってその子に頬を寄り沿ってもらったのではないかと思います。

この角度、ママさんの位置は、観察の中でママの横顔の美しさや、髪の流れ、
かわいいピアスなども熟知したうえで、
この瞬間を残すための、場所、準備、声掛けがされたのだとわかります。
ガラスを一枚隔てて、お子様にあえて意識されない位置から、
ママさんに的確に声をかけ、その瞬間を狙ったのだと思います。


「瞬間を切り取る」ためには、観察、準備、予測が必要です。

どれだけ楽しそうに遊んでいても、良い瞬間が訪れても、
準備や予測が整っていなければ、良い瞬間を美しく切り取ることはできないでしょう。

それを、私は新横浜の大内さんの写真や撮影を見ながら学ばせてもらっています。

ひとつひとつ、細かく、「良いポイント」「美しさのポイント」を繋いでいき、
頭の中にあるイメージとつなげて、誘導して、瞬間を「つくる」のです。

瞬間を切り取る、とは受け身で待つわけではありません。

その瞬間を、自分の中の情報をもとに、形に残すために最大限良い状態に整え、
その瞬間をつくり、それを予測して、自分の技術やイメージをもとに、シャッターを切るのです。
良い写真の条件はたくさんありますが、間違いなく無くてはいけないのは、
撮影者の意図と写真がつながっていることだと思います。

物理的な人の美しさを探すのも、私たちの務めであり、必ず必要な力です。

惹かれるものには、理由があります。

写真の原理は、自分の全てが詰まります。詰めなくてはいけません。

だから、何故?何を?どのように?と毎日繰り返しながら、
ひとつひとつ深めていくことが重要です。

私が撮りたいものは何であるか?
あなたが残してほしいものは何があるのか?

学んだ点を繋げて、言葉で規定すること。
何においても、どんなときでも、それが自分の軸になり、
より良いものを表現したり、導いたり、進んだり、することができるのだと思います。

偶発的な瞬間を何も武器を持たずしても最高な表現で捉えられる、
そんな神のような最高の技術が無くとも、
私たちはそれに匹敵するほどの方法を最大限持ち合わせ、思考し実行して表現して、
残していくことが出来ます。

それが私に、私たちにできる、最高のあなたを残すための方法だと思います。
 
 

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美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
人を、人生を写しています。

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