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ライフスクール3回討論資料

投稿日:2011/3/2

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ライフスクールが3回目に入ろうとしています。

ニコマコス倫理学で一発くらって、ピヨピヨと朦朧とした隙をついて、ソフィーの世界上巻がよくまとまりましたね。少しは本を違った角度で見れるようになりましたか?そうでなければ今も朦朧とした精神状態から抜け出せずにいますか?

時間が過ぎていつか自分の子供や幼い子供たちがこの世でぶつかっていく壁の前で、どうしていいのかわからないとき「それは理性と感情の関係から始まった混乱というものだ。全ての人間はそのような混乱から成熟するもので・・・この本を読んでみたらいい」と自然に話す日が来るでしょう。誰かにそんな話をすることができるように自信をもたせるためにライフスクールをするのではありませんが、皆さんが良いお母さんになる準備、良い夫になる準備と考えればもう少しやる気が出てくるのではないでしょうか・・・

〈ノルウェーの森〉

日本で発行された本の現代は【ノルウェーの森】で韓国では〈喪失の時代〉という題名で出版されています。もちろん韓国で〈喪失の時代〉という題名をつけるようになったのも著者の同意とその過程があったと思います。

この本も私たちが以前に一緒に討論した「デミアン」や「ライ麦畑でつかまえて」と同じように若者の成長を基本主題にしています。少し違うとすれば死とセックスがとても多く出てくるという点です。それでベストセラーになったのかもしれませんが。

ライフスクールは参加者たちの感性を活かすこと以前に、世の中を見る目を育てることが目的であるため、このように10代後半と20代初半の若者たちの彷徨と絶望、そして悟りに対した内容が主となる成長小説を度々選択することになります。楽しくもあり、現在私たちの前に迫りくる問題達の解決を基本テーマにするためですが、その主人公の考えと行動の変化を追って見れば現在の自分自身を発見するのではないでしょうか。主人公に感情移入しながら本に対しての興味が誘発されます。しかし本を読んでいる自分自身はまったく動かずにいるのに本の主人公は絶え間なく変化していて自分なりの結末を持っています。

時にはその主人公が羨ましくもあり、歯痒くもありますが現在の自身と同じ部分を発見しながら満足するでしょう。しかし、私たちがライフスクールでしようとするのは感性の刺激でもありますが、その主人公の変化の原因にさらに深く注目する為です。自己の中に閉ざされていたものがある事件をきっかけにその状況の変化と共に世の心理を知っていく原因と本質に対し悩む必要があります。

ノルウェーの森はだからこそ素材がたくさんあります。作品解説にも出てきますが、様々な三角関係を通じお互いに影響を受けながら、多様な形態の人間達が登場します。その中で中心をつかんでくれている主人公も結局終わりに近づくにつれ大きな変化を伴うことになります。恋人間の感情の変化は、ややもすると退屈になることもあり、愛憎の反復ばかりを繰り返すように、渡・キズキ・直子、渡辺・直子・緑、渡辺・直子・レイコ、渡辺・緑・緑の彼氏、渡辺・永沢・ハツミの三角関係がこれといって無理を感じさせずに成り立つ過程そのものがノルウェーの森の焦点だと言うことができるでしょう。

だから今回の〈ノルウェーの森〉の討論はこの三角関係を解剖する時間を持つようにします。

1.3つの班に分かれます。

1班 [渡辺・キズキ・直子]

李社長、本部長、金ソンボン、ジョンガンホ、吉津、チェミンギョン、岩田リーダー、高徳、足立、西リーダー、鈴木)

2班 [渡辺直子]  

奈美リーダー、小川、朱美、みお、大内、趙ソンスン、たえこ、薫、はるこ、わかこ、八山、幹子リーダー

3班 [渡辺-直子-レイコ]

ジョンリーダー、趙ガンヒ、ナムリーダー、ヒョヌクリーダー、ジョンジョンア、ソニ、ピョン、ひとみ、ウニョンリーダー、ウギュリーダー、セリン、ウンジョン

2.各班は所属された登場人物別に人を分けます。

1班 

渡辺-(李社長、本部長、ソンボン、ジョンガンホ)

直子(吉津、ミンギョン、岩田リーダー、高徳)

キズキ(足立、西リーダー、鈴木)

2班 

渡辺-(奈美リーダー、小川、朱美、みお)

直子-(大内、チョソンスン、たえこ、かおる)

緑 -(はるこ、わかこ、はちやま、幹子リーダー)

3班 

渡辺-(ジョンリーダー、チョガンヒ、ナムリーダー、ヒョヌクリーダー)

直子-(ジョンジョンア、ソニ、ピョン、ひとみ)

レイコ-(ウニョンリーダー、ウギュリーダー、セリン、ウンジョン)

3.各登場人物別で集まってその人物を規定し三角関係からその人物の役割を討論する。

(1時間)

家で本を読む時その登場人物が言った重要な言葉に線を引いてください。本を全て見てその下線を引いた部分を集めてみれば大略の輪郭が浮き上がってきます。そして作家の立場でその登場人物を規定して見てください。そしてまさに三角関係の中でその人物の性格と限界、役割を想像してみてください。

例をあげてレイコの役割を引き受けた人であれば一番最初に思いつく質問は

「レイコは渡辺にとってどのような存在ですか?」直子が死ぬ前までは彼女も傷つき、治療中にあり気立て良く、ギターが上手なお姉さんでしかなかったのに最後にレイコとの情事によって渡辺は緑に電話で関係修復を話しながら小説は終わって行きます。それではレイコとの情事は普通の情事ではなく渡辺にとっては100年育った高麗人参よりももっと大きな力をくれたものであったが、その理由はなんでしょうか?そのようなレイコが渡辺の部屋で言った言葉をもう一度読んでみなければなりません。そして一緒に葬式をした意味と情事が一つにつながりながらレイコの役割に対した疑問が少しずつ解かれ始めます。

もう一度ふりだしに戻ってレイコの全ての言葉を読んでみれば作家が小説を初めてはじめようとする時、レイコという人物設定を予想することができ、小説のところどころでレイコがする役割が彼女の言葉と行動に込められていることを発見することになります。このような本を何度も読んで知るようになることもできますが初めて見ながらでも知ることができます。これは自身を客観化させるというライフスクールの方向として行く道です。

4.班全体が集まって各登場人物に関する討論の結果を聞き、三角関係の原因と過程、そして結果に対する討論を進行します。(1時間)

5.〈ノルウェーの森〉を100文字以内で規定する。(1時間)

6.全体が集まって〈喪失の時代〉を100文字以内で規定したものを持ち寄り、各班別に戦争をします。(1時間)

昨日〈ノルウェーの森〉をもう一度読みました。初めて読んだ時と大きく違っていました。幼い頃人がたくさんいる動物園に行ってたくさんの動物たちを見る為に並び、順番だけを待った記憶しかないように、本もどのように読むのかによって変わるでしょう。三回目に読む〈ノルウェーの森〉がさらに20代の私を振り返らせてくれました。その過程で過ぎた日の香水や「あのころの俺はこうだったな・・・」という傲慢な姿もありますが現在の私をさらに深く考えさせます。私が現在立っているこの地がその時準備されたものであって、今の姿が私の50歳を規定するようになるものだから・・・

新しい力を得たという表現は、少し飛躍に近いです。何かを得たと言うよりは、この世を生きていく原理に対した確認をしたと言いましょうか?そしてこの考えをそのままライフスクールにもっていくならばそれがもっと強化されるでしょうか?そうでないなら粉々になるでしょうか?私は粉々になってしまえば良いと思っています。この世を生きていく原理に対した確認はもう終わりにして新しい原理を発見したい気持ちがある為です。みなさんもそのような気持ちで来られるのでしょうか?

〈ノルウェーの森〉でもっと失ってしまうのか、それとも救いを受けるのかはライフスクールで確認して見ましょう。

〈ニコマコス倫理学 2巻〉

すでに頭がややこしくなっていませんか?

なんて幸せなことでしょうか?経済的な債務関係やもう幻想が壊れた理性からうんざりするメールがくるのではなく、自ら選択してより良くなろうとする哲学の勉強で頭が混乱することがどれだけ幸せなことでしょうか? もっと私が憎くなりますか?笑

それでも1巻に比べて2巻がもう少し分量が少なく内容も簡単でしょう?

1.上記で区分した班でニコマコス2巻を進行します。

2.9章まであるものを人を決めてあらかじめ準備して順番に発表します〈1時間〉

発表の順番 順番に9章まで

1班

1(李社長・本部長)、2(吉津・高徳)、3(鈴木)、4(きむそんぼん)、5(じょんがんほ)、6(チェミンギョン)、7(岩田リーダー)、8(足立)、9(西リーダー)

2班

1(大内)、2(小川)、3(朱美)、4(みお・わかこ)、5(たえこ・趙ソンスン)、6(薫)、7(奈美リーダー)、8(八山)、9(幹子リーダー)

3班

1(ジョンジョンア・セリン)、2(ヒョヌクリーダー)、3(ソニ・ナムリーダー)、4(ピョン)、5(ひとみ)、6(ウニョンリーダー)、7(ウンジョン)、8(ウギュリーダー・趙ガンヒ)、(ジョンリーダー)

3.2巻では倫理的卓越性は習慣の結果として見て、そのどのようなものも本性的に私たちに生じるものではないと言い、それ故どこにも消えない中庸を大切に説明しています。

ここで2つ質問をします。

1.ソフィーの世界でも討論をしましたが、倫理的卓越性とは本性ではなく必ず習慣によってだけ生じるものでしょうか?そして卓越性の所有、可否を関係として知るということはそれほど重要なことではないというのに、それなら知ると言うことはどのような意味でしょうか?

2.中庸が喜びと苦痛の適切な調節から最も機能を随行する状態だということに対し、各自は喜びと苦痛を適切に調節した経験を持っていますか?もしかして反対に考えたりはしていないでしょうか?

ニコマコス倫理学を見ているとなにか一つの方向に向かっている気がします。これはそれを誤って理解したり、そうでなければアリストテレスが少し一方にかたよった考えや表現をしているのでしょう。私たちがアリストテレスを追従する宗教集団をつくろうということではありませんので、もう少し批判的な思考を必要とします。それではどうしましょうか?

戦うしかないでしょう・・・

それではとまどいが多く、とても簡単とはいえない経験をもう一度ニコマコス倫理学2巻で感じてみましょうか。

 

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