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月刊8月のクリスマス 5月 ひとびと賞 最優秀作品
投稿日:2020/2/27
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この写真はパターンの変化を眺めているだけでも、楽しませてくれる写真です。
まずこの写真には、人が作りだす影のパターンがあります。また、両サイドを横切る濃い色のブロックのパターン。そして上から下まで続く遠近感を強調する白い線のパターン。
多様なパターンが存在すると、複雑さを感じさせてしまうことがありますが、この写真は全く複雑さを感じない。
シルエットで単純化したのもありますが、画面全体においてこのようなパターン以外の他の要素はほとんど目立ちません。そのため多様なパターンによって分散してしまう視線は絶妙なバランスで写真の中心に集中されます。
逆にパターンのみで構成されてしまうと単調に見えてしまうことが、この写真はそれぞれのパターンを少しずつ変化させながら、単調になってしまう部分を回避しています。
横の黒い線はすべて形が異なっていて、縦の白線は人々の視線を消失点に集めながら、視線の流れを誘導します。人々の影が作るパターンも、すべての形や大きさが少しずつ違います。
このように複雑でもなく、単調でもないパターンの調和の中で遠近感というもう一つのメタ・パターンが多様なパターンの楽しさを強調してくれます。
この写真を180度回転させて見てみると、このような遠近感のパターンをより極大化して感じることが出来ます。
ご受賞、おめでとうございます
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