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月刊8月のクリスマス 5月 笑顔で賞 優秀作品
投稿日:2020/2/27
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この写真の子供は泣いているように見えます。
ところが、なぜこの写真が「笑顔で賞」に選ばれたのでしょうか。
多くの場合、写真は私達にイメージそのものをメッセージとして伝えてくれますが、時には映ったイメージとは逆のことを言葉で語りかけてくれる場合があります。
この写真をイメージだけで理解したならば、私達は、おもしろさよりも悲しさを感じなれけばなりません。
しかし、この写真を見て
この状況に至るまでの物語を想像してみました。
女の子の唇に付いている食べかけの欠片を見たとき、食べ物をお兄ちゃんと分けて食べているようにみえます。ところか、何らかの理由でお兄ちゃんがパンを食べていて、ほんとは自分がもっと食べたいと思っていた女の子が欲しがるように泣き叫んでいる。
お兄ちゃんが女の子からとって食べているのかもしれないし、順番に食べることにしていたのに、女の子がもっと食べたがっているのかもしれない。または、お兄ちゃんの一口が大きすぎて、食べ過ぎている状況かもしれない…。
私達がこのような状況を見ながら微笑ましく感じる理由は、兄弟がいない人でも必ず誰かとこのように同じような経験をしたことがあると思います。
そのため、この写真は写真から伝わるメッセージを越え、それぞれ見る人が自分の過去の思い出に結びついていろんな想像と解釈を生み出してくれます。
つまり自分の思い出をこの写真に投影。
それを通じて私達は笑顔になるのです。
このように一つのイメージではなく、
話を作り出す力がまさにこの写真の力だと思います。
ご受賞、おめでとうございます。
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