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この1枚の写真-8 【妙子】

投稿日:2010/9/1

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奈美に出会って一緒に仕事をしながら

奈美が私を認めるようになったのは、結局血液型だった。

自分の兄弟の末っ子がAB型で

私に出会ってAB型の思考方式と活動を知ることによって、理解できるようになったという。

奈美がその話をしたとき私は静かにきいていたが

私は心の中でAB型らしく、こんなことを考えた。

‘歩いているのか、走っているのかきちんと区分しているAB型に対して

A型はいつもどうしようもなく及び腰だ。’

 

奈美の妹は妙子。

子供が子供を産み、子育てをしている子供だ。

成人式の写真を撮影したのもついこの前だったのに

子供を産んだ。

その子供が成人式を迎えるのも、このくらいの時間の感覚で感じるのだろう。

 

スタジオオープンのコンサルティングのために妙子が約2ヶ月間、浜松にて共に生活をした。

妙子の10つの特徴の中の一つが

1日に笑っている時間とあくびをしている時間が同じくらいだということだが、浜松での時間はあくびをしている時間がより目立った時期だった。

毎日10時過ぎまで作業をし、家まで30分以上歩いて帰っていた。

道で会う人は多くても2人くらい・・・車だけで移動している道路を歩きながら

いろいろな話をし、笑いながら歩いているのに気がつくとあくびをし、涙を流したりしていた。

何も見えないところでは、なおさら目立った。

最初は本当に疲れているんだなと思ったが

だんだん彼女のあくびを好むようになった。

いつもあくびをしているからか、あくびをとてもかわいくする。

 

コンサルティングの2ヶ月間、私に大きな変化があった。

衣食住に何の不便も感じてなかった私の生活の中で

問題を悩ませた。

韓国人である私にとって、コチュジャンのない状態で2ヶ月間、コンビニのパンと弁当を食べて過ごさなければいけないというこの現実・・・・

最後に考えたことは‘結婚する時期がきたか?’私の人生の中で初めてであり、今では最後である結婚に対する考えを持たせたセブンイレブンのパンと弁当・・・・・

家に帰りながら妙子に言ってはいけないことを言った。

‘妙子、俺の食事にもう少し気をつかえ。死にそうだ。’

その次の日、妙子が食事を作るといってきた。

‘妙子がやっとその気になったか。’

30分程度待って食卓についた私に、1ヶ月くらい前にセブンイレブンで買って食べたパンがおなかの中から出てきそうになる欲求を耐えなければならなかった。

カレーでいためた麺の種類だったが・・・・

日本人には理解しがたいだろうが、これはワン・ツー・ストレートに最後の一発をくらったような・・・・

 

妙子が作ったものでは無理だと思い、次の日にスタジオの近くのレストランを探し、いろんな場所をまわったあげくに入った場所。

‘何を出しているお店だ?’

‘わからないですけど、レストランみたいです。’

‘おまえ、日本人か?’

そんな会話をしながら入っていった。

メニューをみながら

‘何をうっているんだ’

‘わかりません’

まずは注文をして、食事がでてきた。もう一度1ヶ月前のセブンイレブンの弁当が出てくる感覚だった。

‘おまえ、俺をどん底まで追いやる理由はなんだ?’

 

今は恵比寿で仕事をがんばってこなしている。

どこで買ったのか、自分に似た自転車にのって、子供をのせてその子供と妙子に似た旦那と共に仲良く暮らしている。

私はその旦那をみるとこんなことを考える。

‘こいつは、あのカレーがはいった麺が好物なんじゃないか?’

 

    

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美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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