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月刊8月のクリスマス 3月 大人で賞 優秀作品
投稿日:2019/4/23
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写真において、創作と再現という議題は、古くからある議論の対象でした。
真っ白なキャンバスに描き手の創作物として表現される絵画と違い、写真は必ず存在する何か、つまり被写体を必要とします。在るものを写すという写真の独特な表現ははたして創作でしょうが、それとも再現でしょうか。
そんなに簡単なことではないのです。写真の絵画的な要素を加味したい気持ちは、すべてのカメラマンが持っている希望です。写真の構成要素に一つ一つ介入して色を作り、質感を変形させ、追加したり省略したりします。しかし、現実はそう簡単ではありません。
写真の絵画的な要素を加味することは、天国と地獄を行き来するようなものです。境界線を超えると台無しになってしまいます。撮影から編集作業まで一貫した流れが必要です。
通常、カメラマンの観点から被写体を見ます。被写体から伝わるイメージを自分の中で加工して撮影します。ところが @chietamtamtam さんは、被写体から始まっている気がします。被写体の中に入って、その被写体が持つ感情と状態を表わしています。当然の話のようですが、観点自体が異なるため、写真も異なります。創作と再現の狭間でアプローチ方法の違いは決定打となります。
@chietamtamtam さんの他の作品を拝見し、主題に関する意識について深く知りたくなりました。機会があればぜひ教えていただきたいです。
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