Simple is best

写真において[違い、より良い、新しいスタイル]は、命とも言えます。

どこかで見たような、味気ない、以前のスタイルという言葉は、撮影者にとって地獄のような経験です。

20年前、ウエディング撮影を行っていた時代は、四角形の中により多くのものを入れることが美徳でした。

自身だけのスタイルを創る為の競争は、他の言葉で言うと自身だけの決定的な魅力を発見できなかったという事を意味します。

それがないために[量]で勝負しようとする傾向が生まれます。

量を増やしてもスタイルは創られず、体と心は放電した状態になります。

 

段々と単純なことが美しいと考えるようになりました。

築きあげるよりも空にしていく人生、得るよりも与える人生、所有するよりも存在する事がより目に入ってきます。

White　Weddingは、実際に存在する新郎と新婦に視線を釘付けにします。

被写体の純度を高め、周りに見える飾りものがなくなり、見えてくる被写体本来の姿が、

たとえ、化粧を落したような姿であったとしても、私たちはその姿を受け入れなければなりません。

純度を高める事、被写体自身の本来の姿により繋げていく仲介人の役割が撮影者にはあります。