私の写真を規定してほしいとナミに尋ねました。ナミは10秒程考えた後に［均衡］と答えました。

一箇所に偏ることなく均等な状態が均衡です。そこで１つの疑問が浮かびました。

体の均衡が合っているならば、一箇所に偏ることなく均等な状態という言葉はすぐに理解が出来ます。

しかし写真は特定のイメージや美しさに対しての目的があります。

偏りがないから特定のイメージがあるのではなく、均衡のとれた状態だから美しいんだということは、

どんな時でも保証されるわけではありません。

通常、均衡について話す時に伴ってくる単語が調和です。

 

［均衡と調和］

 

均衡が持つ限界を埋めるために調和が必要です。

調和はズレる事やぶつかりがなくお互いが均等によく合うことです。

均衡は偏りがないことであり、調和はよく合わさることを言います。

均衡が合っていなくても、よく合わさることは出来、よく合わさっていなくても偏りがないことがあります。

 

ナミが言った［均衡］は余計なものがない状態を言っているのでしょうか？

それとも調和が良くとれているために均衡が良いと見ているのでしょうか？

 

この写真は均衡がとれています。

そのかがスカートを揺さぶらなくても適切な均衡が表現されています。

しかしスカートの動きがなければ、どこかつまらなく均衡だけとれている写真のように思います。

スカートの動きに写真全体の生命力が高まるような感覚です。

これが調和でしょうか？