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写真館オープンマニュアル② 「予算設定」

投稿日:2017/11/27

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写真館オープンマニュアル2
 

 
予算設定

 
2017.10.25
 
 
 
撮影者で何年か経歴がたまると自分のスタジオを持ちたい欲求が出て来ます。自然な現象です。写真を撮影するする行為は基本的に創作の領域です。いつも同じポーズ、同じ場所での撮影は人を無気力にします。より広い世界へ飲み込むための方法として、新しさへの渇望を解決してくれる写真館オープンは魅力的なことです。もちろん経済的自立の必要性はつくものです。写真サービス業はハードルが低いです。カメラとレンズさえあればどこでも撮影して出来るし、撮影するための小さい空間を作るのもそんなに費用がかかりません。費用と良い写真は必ずしも結びついている訳ではありません。他の凝集に比べてハードルが低いのにも関わらず、独立を夢見る人が比較的少ないです。不思議なことです。独立を夢見る人は少ないし、実際に独立をする人もかなり少ない、何故でしょうか。色んな理由があるでしょうけれどその中の一つが「お金」です。お金が貯まったらその時に具体的に考えるつもりであって、今はまだ想像中で一瞬思い浮かべる程度です。しかし、世の中のほとんどがそうですがお金の問題は一番重要そうで、振り返ってみるとたかがお金にすぎません。お金がないからできないものでも無いし、お金があるから出来るものでもありません。お金より重要なことがあまり無いからオープンに対する考えをそれ以上広げないのでは無いでしょうか。だからお金はまだ始めていない人に大きな影響力を行使します。では、自分が負担できる資金で、自分に合った規模のスタジオが作れるとしたら、あなたはオープンしますか?
 
写真館オープンマニュアルの2番目のテーマは「予算設定」です。
 
予算設定で一番重要なのは自分が準備できる金額の中で準備し、実行することです。オープン費用で500万円と5,000万円は金額だけみると10倍の差がありますが、価値生産と持続可能な運営においてはあまり差がありません。オープンする当事者が追求する方向で予算を立て、それに合わせたシステムと事業方法を選ぶべきです。10坪程度の写真館でも撮影者と被写体が同時に満足できるシステムが作れます。
 
ここから話す予算設定は写真館の構成員5人、1日6件撮影、家賃25万円、広さ50坪程度の空間、つまり現在のライフスタジオの平均的な状態を基準とします。
項目別にインテリア工事、運営費、小物(衣装)および機材の3つに分けて説明します。
 
 

★. インテリア工事

インテリア工事はまるでゴムひもです。ピンからキリまであって、お金を掛けようとすると無限になりますが、〇円で収めることもできます。2006年12月、ライフスタジオ1号店である青山店のインテリア工事費用は100万円も掛かりませんでした。それでも当時は爆発的な反応がありました。こんな小さい空間でこれほど芸術的な写真がどうやって撮れるのか、と大騒ぎでした。今振り返ってみると大したことないのに運が良かったように思います。75cの場合も出来ればなるべく手をつけないやり方でインテリアをしています。インテリアは写真館が考えること想像の中の理想形を現実に具現化する具体的で直接的な行為です。
 
資金や技術よりは写真館のアイデンティティと持続的な蓄積が重要です。
 
顧客は写真館を運営する主体の考えと情熱に興味があります。施設の高級さや規模は二の次の問題です。オープンすべき理由が自分の中に蓄積されたら資金や状況に対する混乱は付随的な問題です。オープンを構成する要素が自分の中に描けられたら想像は現実と繋がります。
 
インテリア工事費用を支出別に分けると木工、電気、塗色、設備、人件費になります。
 
木工は材料費が一番必要そうに見えますが、実は写真館の規模と現場の状況によって差があるとしても木材の購入費は思ったより高くはありません。50坪を基準とするならば木材購入に必要な費用は100万円〜300万円の間です。木材によっても値段がピンキリで、どれを使うかによって差額が大きいです。ライフスタジオでは木材そのもので外装を仕上げよりはその上に色やセメントなどを加えるため、なるべく手頃な木材を選びます。購入は木材専門店やホームセンターでしています。木材専門店の木材は質が良く、配達も可能ですがホームセンターに比べて値段が高く取り扱っている木材の種類に限りがあるので、ほとんどはホームセンターで購入しています。木材費用は店舗の状態とインテリアの計画によって変わります。もし、賃貸契約をした店舗のユカの状態が良好なら床に木材を使う必要はなくなります。50坪もある床をどんな形であれ新しく仕上げるためには最低10万から最大数百万まで費用が発生します。床が凸凹のコンクリートを処理する方法は10種類以上あります。一番安い方法はまず凸凹をヤスって滑らかにした後、その上をコーティングする方法です。費用は5万円程度です。しかし、その上に木材をおいて仕上げようとすると枠を作って、合板を当ててからその上に木材をくっ付けます。ここまでが10日以上かかります。人件費だけでもかなりの費用が発生します。インテリア計画も木材の購入に相当な影響を与えます。きめ細かく全ての空間に構造を作ろうとすると費用は上がります。空間にあまり構造を作らないで壁紙やペンキで仕上げると費用はその分やすくなります。手を加えなくてもいい床で、天井の高さが230センチ以下、撮影スペース2つ、モニタ2つ、オフィス1つ、トイレ1つ程度のインテリアなら木材の購入に約150万円程度がかかります。
 
次は電気です。電気は蛍光灯と配線に別れます。通常1つの店舗に蛍光灯が200個ぐらい使われます。10年前は蛍光灯一つが3000円以上だったので蛍光灯を購入するにも100万円近い費用がかかりました。しかし、最近になってはLED蛍光灯一つが700円程度でかなり安くなったため電気に必要な費用も圧倒的に下がりました。電線、スイッチなどを含めても20万円以下で収まっています。写真は光で描く絵画とも言いますが、光が命である写真館で光のための投資があまりにも少ない印象です。電気の数も店舗に自然光がどれほど入ってくるかによって変わってきます。窓が多くて北向きじゃない場合ならその分、蛍光灯の必要性ななくなります。敗戦は店舗に入ってくる電気の量と関係があります。100A程度の電気量が必要で、それ以下だったりプレーカーの交換があったりする場合は5〜20万程度の追加費用が発生します。
 
次は塗色です。塗色は準備8:実行2です。つまりペンキを塗る時間より塗るためのヤスリ、パテ、テーピングに時間が掛かります。材料よりは人件費が大きな部分を占めています。材料はペンキとローラーなどの道具を含めて約20万円あれば50坪の塗色とコーティングが可能です。
 
次は設備です。店舗探しでも書いた内容をそのまま移してみます。エアコン、水道、キッチンの流し台の有無、便器の状態、電気の容量、ガスなどがここに当たります。50坪を基準にエアコンがなかったら100万以上、水道設置は10万以上、流し台10万以上、和便器を洋便器へ交換する費用20万以上、トイレが無い場合30万円以上、電気容量をあげる場合10万以上、ガス設置に10万以上の費用が発生します。この全てが大体揃っていれば200万円以上を節約できます。
 
次は人件費です。費用の中で人件費が一番高いです。木工は2名*3ヶ月程度が必要です。人件費50万円*2名*3ヶ月なら300万円程度が木工の人件費に必要です。電気は3ヶ月間、約5日間工事が必要です。人件費3万円*1名*5回だと15万円です。塗色は1名が持続的にすれば終了する程度の量で1名の1ヶ月の人件費50万円程度が必要です。設備は専門家に依頼するので見積書に人件費が含まれています。
 
ここまでインテリア工事に必要な費用を表にしてみます。

 
 
木材 1.500.000 木工 人件費 3.000.000
電気 200.000 電気 人件費 150.000
塗色 200.000 塗色 人件費 500.000
設備 500.000 設備 人件費 0
合計 役6.000.000円
 

600万円という費用が見方によっては多くも見えるし、少ないと感じるかもしれません。この全ての作業を外部に依頼すると同じ仕上がりで1,000万円〜1,500万円が必要です。ライフスタジオはほとんどを自力で工事しているため600〜700万円程度でインテリア工事が行われています。本社の会計上では構成員が作業をしているので別途の人件費が払われたりはしません。その代り給料で支払っているので支出は支出です。だから界外以上では300万の支出ですが実際には600万程度が使われています。
 
インテリア工事費用は前述したように店舗の状態とインテリアの計画によって変わります。工事期間を1ヶ月に絞れば200万円以上支出が減ります。また金額の上限を決めてその中でやりくりをすることもできます。インテリア費用は300万円で、と決めておけばそれに合わせて工事が行われます。このように自分の状況に合わせてインテリア予算を策定するためにはそんな技術持っている人に聞くか、自分でやるしかありません。自分でやるためには自ら経験する方法しかありません。写真館オープンを計画している人がライフスタジオのインテリア作業に参加することはつまり自らお金を稼ぐ行為です。インテリア工事に参加するということは単純にお手伝いをする次元を超えて、自分の価値を自ら上げていく作業です。インテリア工事は写真館オープンを考える瞬間、最初に訪れる現実的な口惜しさです
 
 

★. 運営費

運営費はオープンを決めた瞬間からオープン後ある程度の売り上げが発生する時点まで、インテリア工事と小物(衣装)と機材を除外した全ての費用を指します。この費用が意外と結構かかります。写真館オープン経験が全無な人は大抵インテリア工事費用を節約しようとします。しかし、インテリア費用にも調整できる部分がありますが、運営費はオープン当事者の経験と直結する部分です。オープン当事者の豊富な経験、緻密な計画と準備、選択と集中を上手くすればかなりのコスト削減ができます。運営費の多くは見えない所で支出されます。
 
運営費は不動産、オンライン、スタッフの人件費、予備費、広告、その他に分かれます。
 
不動産は最終的に賃貸契約書に署名すると同時に賃料の5〜10ヶ月分に当たる金額が支出されます。礼金1ヶ月、補償金3〜5ヶ月、不動産手数料1ヶ月、保証会社1ヶ月、最初の家賃1ヶ月分などです。時には補償金が10ヶ月の場合もありますし、礼金が要らない場合もあります。家賃が25万円だとすると100万円〜150万円程度が必要で、インテリア工事を3ヶ月間するとすれば不動産関連で200万円が支出されます。これが馬鹿にならないですようね。家賃が高い地域であればあるほどオープンして6ヶ月以内に損益分岐点に至らないと持続可能性に疑問が湧きます。この時「自分は何をしているのか」を深刻に悩みます。物件探しの時は不動産関連の支出内訳をよく確認する必要があります。契約のための条件を調整する過程で、免除や割引などを交渉することもできます。またインテリア工事の期間が短いほど費用は少なくなります。当たり前の話ですが、広くて長いとその分お金は発生します。
 
オンラインはホームページ制作、サーバー、顧客管理プログラム、オンライン広告などがあります。今の時代にホームページが果たして必要なのか、と思う人も多々います。各自の選択ですがホームページは最後まで一緒にいます。アイデンティティに対する悩みを死ぬまでやるのと同じように自分が求める方向と文化に関する根拠を作る作業は何よりも重要です。まずホームページは費用を基準に分けると3つの方法があります。1つ目は既存の形式に内容を入レルだけでホームページが出来あがる方法。ほとんど無料に近いです。その代わり掲示板や自分好みのデザインは不可能です。2つ目は個人のホームページ制作専門家に依頼する方法です。相談をして写真館にあったデザインと簡単な機能を使うことができます。20万〜30万円程度の費用が発生します。3つ目はホームページ制作専門業者に依頼する方法です。この場合大体はオンライン広告までを念頭に入れて作業をします。費用は30万〜100万円邸で。もし資金がないならば無料のホームページを利用しながら写真館の玄関口を作っておいて、FacebookやInstagramなどのSNSを主力で使う方法がいいです。1〜2年後資金に余裕ができたら個人の専門家に制作を依頼するのが妥当な順番です。重要なのは内容であって、形式ではありません。内容を作ってそれがある程度蓄積されたらその内容にあった形式を自分の売り上げ規模によってホームページを再構築するのが一番です。オンライン広告は自分の資金状態とマーケティング戦略によって決まります。オンライン広告は毎月50万円程度を必要とします。資金に余裕がないと混乱なことです。写真館オープンを決定するということは自分だけのメニューがあることを意味します。写真館をオープンしようとする人に「あなただけの能力で写真館の損益分岐点の半分を賄うことができるのか」を質問します。自分だけのメニューがない人が写真館をオープンするのは危険なことです。資金が豊富ならそれが自分のメニューであれ、その資金で広告に投資すると顧客は写真館にきます。資金が無いなら他のものが必要です。サーバーや顧客管理プログラムは世の中にすでにサービスしているところがたくさんあり、何万円程度で解決できます。
 
スタッフの人件費は自分が思う事業形態と関連があります。ライフスタジオ出身の人は撮影者とアシスタントが一緒に撮影するのを当たり前のように思います。しかし、オープンをしてみると当たり前のことが当たり前ではなくなります。人地の人件費というのが支出の中で決定的な要素として作用します。減らすのは人件費しかないことが分かります。オープン当事者1人で写真館を運営すると人件費の支出は0になります。スタッフを採用するとなるとオープン2ヶ月前から必要です。1人のスタッフを採用すると2ヶ月の給料50万円以上が支出されます。2人なら100万円、3人なら150万円以上です。ライフスタジオではオープンしてすぐに5人が店舗に配属されます。5人は空から降りたわけではなく他店舗からの人事異動や新人面接、選抜、教育、配置などのプロセスを踏まなければならないし、これに最低3ヶ月の時間が必要になります。人件費30万円(社会保険料など含む)*3ヶ月*5人=450万円という費用がオープン前から発生します。ライフスタジオはWEBから事前に予約が入り、既存の店舗で売り上げが発生しているためオープン前の人件費がある程度相殺できますが、新しいブランドでオープンする個人は人件費の部分でかなり挫折します。ライフスタジオのスタッフが自分のブランドでオープンしたことがありますが、最初のスタッフを自分を含め4人で設定しました。ライフスタジオと同じやり方だし、予約も入ると思ったことでしょう。しかし、予約は入らずお金はないので一人、二人仕事を辞めて結局オープン当事者本人だけが残りました。スタッフとして人件費をもらう側だった人があげる側の人になるその分人件費の重さを実感します。最初はスタッフの採用なしで1人スタジオを一定期間運営するのが一番いい方法です。写真館の全ての構成要素を決定するということも魅力的なことです。今まで自分が経験した、想像した要素を写真館に移植して基本の骨格を構築し、予約状況をみながらスタッフを採用しても遅くありません。
 
予備費はオープン後損益分岐点まで耐えられるように備蓄しておく金額です。予備費は家賃の10倍が適度です。25万円なら最低250万円は必要です。オープンしてしばらく赤字が発生する現象は自然なことです。写真館は特定の需要と範囲があります。信頼に基づいた予約が必要になります。噂が広がり信頼が形成されるまでは時間が必要です。オープンをしたい人は自らにこのような質問を投げる必要があります。「いつまで耐えられるか」。率直に予備費は家賃の10倍、と言い巻いたけど実はもっと必要です。資金に関してもそうですが意志に関する部分が決定的です。自分が望む状態まで至るためには寒い冬を耐えなければなりません。その期間がどのぐらいなのかは誰も知りません。希望と意思があるだけです。生き残る者が強い者です。自分が持っている決定的な魅力があるならばいつかはその日がきます。その日が車で寒い冬を絶えられる資金と意志がどのぐらいなのかによって勝敗は決まります。とにかく、予備費は最低家賃の10倍に決めといた方がいいです。決まった資金でオープンに必要な費用を配分するしかありません。予備費をあまり多く策定してインテリア工事が手抜きになったり、予備費なしで寒い冬に凍ってしまったりする可能性もあります。
 
広告は自分のマーケティング戦略によって決められる部分です。フリーランサー活動をしていて自分の固定顧客を確保していたり、特定のメディアと繋がっていて広告を載せることができたり、取引先との物流が固定されていたりする場合は広告の必要性はあまり高くありません。しかし、あまり基盤が無い場合は新聞や雑誌、チラシ、地域の広報を利用するしかありません。1回で20〜30万円ほどがかかります。1回ではあまり効果がないので3回ぐらいするとしたら地域の広告で50〜80万円ぐらいを想定した方が良いです。結局オープンは無茶に挑むより1〜2年ほど個人での活動や準備などを通じて小さいけど基盤を作ってからやった方が良いです。オープンしてただただお客さんを待つ方法は文字通り「無限の挑戦」です。
 
その他はオープンの過程で発生する数十個の費用支出です。3ヶ月のインテリア期間中に使った食費や電気代などの光熱費、保険料、車の維持費、貸付金の利息や償還金、周りへの贈り物、各種事務用品、会社設立手数料、保安会社との契約など金額は小さいけれど数えきれない項目で自分のポケットからお金が出て行きます。この部分を見逃すと結局予備費に手をつけるようになります。だからその他進行表の名目で50万円程度を策定する必要があります。
 
以上運営費に入る内容を表でまとめるとご覧の通りになります。

 
 
不動産 2.000.000 予備費 2.500.000
スタッフ 給料 4.500.000 オンライン 0
進行費 500.000 広告 0
合計 約 9.500.000円
 

ビックリしました?1,000万近く必要だなんて!
これは50坪の建物、25万円の家賃、スタッフ5人という現在のライフスタジオで一つの店舗をオープンするのを基準として設定された金額です。
 

 
★. 小物(衣装)および機材
小物はインテリアの小物を指します。これもゴムのように伸び縮みます。最小限に抑えると30万円から最大に300万円+αになります。最小限を基準として限度は50万円に決めて購入した方が良いです。また一遍に購入せず3〜4回に分けて買うのが効果的です。1次的に撮影に必ず必要なものを購入して設置し、撮影をしながら足りない部分を埋めていく方法をお勧めします。小物の購入は3日程度時間が必要です。1日目は東京堂で造花を購入(10万円)し、午後は五反田にあるTOC9階で家具類(15万円)を買います。2日目はフリーマーケット(3万円)とIKEA(7万円)を行ってくると陽が沈みます。3日目は市内のフランフランから個人ショップまで各種インテリアショップ(10万円)と中古ショップ(5万円)を回ると100%満足では無いけれどある程度モノが揃います。最近はネットでも良いものを見つけたりします。自分が今後オープン計画を持っている人は好みのインテリア小物が購入できるショップやサイトの定期的な訪問をオススメします。モノを買うのは思うより難しいです。全体的な絵を描くことができないので単純に可愛いからといって高いものを買うわけにはいけません。頻繁に数を重ねることで良し悪しが分かってくるはずです。
 
衣装も最小限に購入して撮影しながら追加していく方法が良いです。最初の購入額は50万円程度が適切です。50万円といっても年齢層や性別に分けるとそれぞれで1着〜2着程度です。昔は韓国で一括購入したり、1〜2回75cに依頼したりでしたが現在は衣装購入にコレだという代案がありません。韓国には子供服専門のお店が多く、値段も比較的安いので1日に全ての衣装を購入していましたが現在はネットやファーストファッションなども取り入れています。今後ライフスタジオが解決すべき部分です。
 
機材はカメラとレンズ、パソコン、プリント、モニター用テレビ、ストロボなどです。1日6件を撮影するためにはカメラのボディと24-70レンズ、70-200レンズが2セット必要です。80万円*2セット=160万円です。パソコンは分類用3台、ノートパソコン2台、プリンターで約50万円が掛かります。モニター用テレビは52インチ*5万円*2台=10万円です。ライフスタジオでは蛍光灯と自然光を生かして撮影してするためストロボは使用しておりません。
 
小物(衣装)および機材の項目を表にすると以下になります。

 
 
インテリア小物 500.000 衣装 500.000
カメラ・レンズ 1.600.000 パソコン・TV 600.000
合計 約3.200.000円
 


以下の項目を一つの表にまとめるとこうなります。


 
 
インテリア工事 木材 1.500.000 木工 人件費 3.000.000
電気 200.000 電気 人件費 100.000
塗色 200.000 塗色 人件費 500.000
設備 500.000 設備 人件費 0
運営費 不動産 2.000.000 予備費 2.500.000
スタッフ 給料 4.500.000 オンライン 0
進行費 500.000 広告 0
小物と機材 インテリア小物 500.000 衣装 500.000
カメラ・レンズ 1.600.000 パソコン・TV 600.000
合計 約18.700.000円
 


ライフスタジオは一つの店舗をオープンするために2,000万円に近い費用が発生します。店舗によって1,000万円程度でオープンした所もあれば2,000万円以上かかった所もあります。広さによって、家賃によって、店舗の状態によって費用には差が生じます。また加盟店の場合ロイヤルティが追加で発生し、本社は既存の人員と装備を活用できる部分があります。店舗を決めて契約に至るまでの期間も費用に影響を与えます。思ったより多いですか?幸いライフスタジオはオープンと同時に顧客からの予約が入るので比較的資金による圧迫感は少ないです。顧客が予想できない新規ブランドの場合はオープンと同時に持続的に発生する売り上げ対過大な支出が恐怖のようです。
 

今まではスタッフ5人、1日6件撮影、家賃25万円、広さ50坪が基準でした。

では新規ブランドでスタッフ2人、1日3件撮影、家賃15万円、広さ30坪を基準で予算を立てるとどうなるのでしょうか。

 
 
インテリア工事 木材 800.000 木工 人件費 1.500.000
電気 100.000 電気 人件費 60.000
塗色 100.000 塗色 人件費 200.000
設備 250.000 設備 人件費 0
運営費 不動産 1.500.000 予備費 1.500.000
スタッフ 給料 1.800.000 オンライン 300.000
進行費 500.000 広告 300.000
小物と機材 インテリア小物 500.000 衣装 500.000
カメラ・レンズ 800.000 パソコン・TV 300.000
合計 約18.700.000円
 


新規ブランドなのでオンラインと広告にそれぞれ30万円を策定、そのほかはインテリア工事、不動産、機材の値段を規模に合わせて下げました。700万円〜800万円が抑えられました。さらにここでスタッフを採用しないでオープン当事者の1人運営スタジオにするとスタッフ給料から-180万円、工事の人件費も自分でやるなら-70万円、オンラインは無料のホームページを利用し、広告をしないとそれぞれ-30万円と、進行費から-20万円になります。すると約800万円程度でオープンが可能になります。予備費があるとはいえ、予算800万円で新規オープンをすると深刻な資金の圧迫に追われます。結局銀行や知人を通じて資金を借ります。6ヶ月から1年ぐらい寒い冬を耐え、暖かい春風を迎えたならその人は成功した人です。
 

写真館のオープンは100人100色です。私も最初は事務所もなく当時所属していたボランティア団体の一角のデスクにコーティングの機械と、数百枚のコーティング紙、いくつかのアルバムで始めました。その次は6畳ぐらいの小さい事務所になり、取引先だったドレスショップで使ってない空間で借り暮らしをした時もありました。そこで打ち分けをし、お酒を呑み、自炊をしながら仕事をしました。2畳もない空間でスタジオを運営している人を見たこともあります。カメラとレンズだけで自分だけのブランドが作れる写真とても魅力的な仕事です。昔の写真館は巨大な装置の産業に近かったです。広い空間と天井にぶらさがっている数多いストロボは一般人のアプローチを封鎖していました。今は全く違います。無数の方法の中で自分の境遇に合う方法を選択して世の中に自分の写真空間をオープンできます。
 


より多くの人々が自分だけの写真館作りに挑戦する姿が見てみたいです。
 
 
 

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