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不均衡のなかのバランス

投稿日:2017/7/31

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写真はバランスだとよく言います。

 

バランスとは、 いくつかの物事の間に釣り合いが取れていることです。

 

よく食事のバランスという言葉を耳にします。

 

私たち日本人が食事のバランスを考えるときに思い浮かぶのが、

 

「ごはん、味噌汁、お新香、納豆、豆腐」です。

 

1回の食事で必要なエネルギーや栄養素が、どれかに偏っているわけではないことが、私たちの食事にとってバランスが良いという表現をします。

 

1枚の写真を見てみると、そこにはたくさんの構成要素が複雑に入っています。

 

被写体、前ボケ、背景、光、小物、色、質感・・・・・・

 

と、細かく見れば見るほど粒子のような構成要素で1枚の写真が作られているようです。

 

これらの構成要素が1枚の写真に配置され結合された時に、バランスが良いという表現をします。

 

バランスが良く見えるの配置には、いろいろあります。

 

三分割法や対角線や対称など、私たちの目で最もバランス良い表現方法があります。

 

結合というのは、構成要素Aと構成要素Bが別々になっているのではなく、ABというようにイメージが連結されることです。

 

例えば、赤ちゃんとバスタオルという2つの構成要素があったときに、それらは同じ性質のイメージを持っているため別々の構成要素ですが、結合されます。

 

この構成要素のイメージの結合がなされた時にも、バランスが良いという表現をしているようです。

 

この1枚の写真は、バランスが良いでしょうか?悪いでしょうか?

 

私は「不均衡というバランス」という表現が合っているようです。

 

まず、構成要素の配置を見てみるとどうでしょうか?

 

背景にあるイスや鉢植などはバランスが良い配置だとは言えません。

 

また、その後ろにある植物なども、複雑な形状をしており、不均衡な感じがします。

 

しかし、そのなかでバランスの柱となっているのは、上と下にある横に伸びる柱です。

 

フレームのような役割を果たしており、このフレームという柱があるため、背景にある複雑な構成要素の不均衡を補うような役割を果たしています。

 

イメージの結合はどうでしょうか?

 

先ほどの背景にある小物や、コップ、花冠・・・・などにあまり関連性が見れません。

 

また、主体の赤ちゃんにも、あまり関連性がなく結合しているとは言い難いのです。

 

しかし、主体の赤ちゃんの動きに注目してみると、どうでしょうか?

 

赤ちゃんの動きをよく見てみると、フレームに右手をかけて、右足をあげて、こちらに向かって乗り越えようとしています。

 

歩き始めの1歳は、自分で歩くことの楽しさを知っています。

 

そのため、じっとしていることができず、とにかく歩くという楽しさが体より感情が追い越していき、止まらずにどこでも行ってしまいます。

 

このイメージこそが、さきほどの写真の構成要素と結合されるのです。

 

すなわち、不均衡の中にバランスが生まれる瞬間なのです。

 

 

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