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つくば店
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別世界

投稿日:2017/1/31

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まるでモデルに所属しているかのような明るくて元気な女の子だった。
指先まで細かく動かすことができ、カメラを向けると笑ってくれる。
義務的にやっているわけではなく、写真を撮られることがモデルになったように純粋に楽しんでいるようだった。
私はあれこれと大人に要求するポーズも楽しみながら応えてくれるその姿に私自身が一番楽しかったのかもしれない。
たくさんのインテリアで撮ったし、たくさんの小物を使って、たくさんの角度から撮影をすることができた。
だからなのかもしれない。
頭のどこかで「カチッ」とスイッチが入るように、ただこの子をまっすぐに撮りたくなった。
明るくて元気な女の子かもしれないが、また別の美しさを表現したかった。
被写体を別世界に連れ出すような写真にしたかった。
そんな私の観念は、人は単純に一つのイメージで在るわけではない。という考えによって、作られている。
この写真の重要なポイントは「ただこっちをじっと見つめる被写体のまなざし」だ。
写真を見ているこちらに主張するなにかがあるようなまなざしには、子供なのに距離感が遠いような緊張がある。子供のようで成人のようでもある。
そんな感覚になってしまうような被写体のまなざしは、元気で明るい子供とはまた別の存在であるかのようだ。
そのような感覚になるのは、写真の構成要素がその世界を作っているからでもある。
 
【均一化された光】
この写真にはあまり光と影というコントラストがない。
均一化された光の量で撮影しているため、立体ではなく平面という印象がある。
特徴的な光ではないため、写真にポイントがないことがポイントであり、被写体と他の構成要素が平等に写されている。写真は場合によって「光の良さ」を重要視されることがある。もちろん重要だが優先ではないと考える。被写体よりも光に注目される写真になってしますからだ。だから逆に光に特徴をあえて設定をせずに、じっと見つめる被写体のまなざしを強調するようにしたかった。
 
【統一化されたイメージ】
女の子のマフラー、スカートの色や質感、インテリアのレンガ、木枠、植物の色や質感、
前ボケの色や形。このすべてが同じような性質を持っているため、写真のイメージが統一化されている。それによって、写真の静的バランスを確保しているため、均一化された光だとしても違和感のない写真になっている。
 
写真の構成要素では大きく分けてこの2点がポイントになっている。
 
子供の美しさとはなんだろうか?
どれも正解でどれも間違っているような気がする。
見慣れている自分の目を疑ってみることで、私自身を別世界へ連れ出してくれるのだと思う。
 

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人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
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