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下関店
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books*生きるコント

投稿日:2013/2/10

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「生きるコント」 大宮エリー

 

日曜日が苦手だ。

 

きっと、町は人だらけ。。。

だから、日曜日に休みだなんて、家にいることに越したことはない。

昼過ぎ。

うちのソファでごろごろしてると、最高に日当りがいい。

やっぱり家にいるのが正解である。

 

洗濯機を回す。

干す。干す。

回す。ついでにカーテンなんかも回しちゃったりして。

 

ごろごろ。ころころ。片手にコロコロローラー。

 

年始から最近にかけて毎日人に会っていて。

おもしろいけど、その分言葉や思考がどんどん入ってくるから、

呑気にひとりで整理することにした。

たまには、ひとりでごろごろころころ。

整理というか、結局、たまってしまったホコリを掃除するだけになるけど、

それはそれでスッキリする。

 

まずは生活の改善です!

 

それでも1日中家にいるのはもったいなくて。

日が傾いて寒くなってきた部屋でスウェットの上から重ね着をして出かける。

 

本2冊を抱えて。

 

んー。本当はこの2冊の感想をまとめようと思っていたのに。

芥川賞の方はとうのとうに読み終わっているけど、どうも引き合いに出さなくてもいいようなことを引き合いに出してしまいそうやし。

もういっこは、おもしろく読んでたけどだんだん憲法第9条のことに絡んできて、安易には何も言えないなぁなんてなってくるし。

どよよーん。

あーあ、なんかな、なんかないかな。

 

と思って本屋にまた入り、ぷらぷらしてたところ発見したのが今回の本です。

普通に並んでいた本。ただ、なんかタイトルが気になっただけで。

著者も分からないけど、著者説明に

「映画監督、CMプランナー」ってあるだけで、決定。

だって。

想像力とか発想力、構成力を必要とされるお仕事をされてる方の本、しかもタイトルが「生きるコント」だなんて。

間違いないでしょ、っと。

 

さっそく、いつもわたしが本を読む店にて、本を開く。

最初のトピは「ビキニ」最初から、ビキニ。

だめだ、最初っから破壊的に自虐である。

 

日曜日。

満員御礼のお店はひしめきあっていたはずなのに、

本で顔を隠しながら肩を振るわせ声を押し殺し笑っているわたしのテーブルの

隣と、その隣にはいつしか人がいなくなっていた。

 

やばい。

完全に気持ち悪い人になってしまった。

本を読んで、こんなに笑っている人の隣に、確かにいたくない。。かも。

やばい。完全なる営業妨害なのではないか。

 

ということで、そそくさとその店を後にし、残りは思う存分家で読んでいます。

 

昨日の、明治生まれの萩原朔太郎からの、昭和世代というか、10こも年の離れていない著者の本。

どちらも自分の人生の出来事を反映させているのだけれど。

共通点は、生き方というものがあるのだけれど。

また違った魅力がある。

 

すごい。

こんなに他人でも笑える日を過ごしているなんて。

順風満帆だけではない苦い経験も含め、筆者の体験が今につながっている。

そこには筆者の考え方、捉え方、向き合い方がある。

自分だけではなく、母、父、友達、周りの人の描写からも、関係性や、著者のパーソナリティーが垣間見える。

そして見事に、悲観的ではなく、全てが笑いにつながってゆくのだ。

言葉選び、間合い、オチ。

まさに、コントである。

 

『ひとつの仕事でキャリアを積み重ねていくのは安心であり安全である。

でも、わたしはそんなことを許される人間ではないと感じてしまい、今の自分には到底できそうもない突拍子もない仕事を敢えて選び、ぶつかっていくのである。

その痛々しい姿を、面白がってくれればいい。

あいつ、アホやなぁ、今度は○○をやるらしいで。

無謀やなぁ、でも、なんかオモロイなぁ、元気でるわぁ、と。

わたしの人生は自虐でできているのだ。』

 

人生の、自分のあり方が、また、ここに在り。

笑ってなんぼ。笑わせてなんぼ。

シンプルなことだ。

そして決定的な魅力として、やることやっているということ。

(すぐに著者をリサーチして仕事内容を確認。

おわ!そうか!っとなる。

前から好きでよく見てたPVの監督をしていたことを知り、また、嬉しくなる。

ハナレグミ OASIS

http://www.youtube.com/watch?v=J87Nn0T7CPY&feature=player_embedded

キラキラしている。わくわくしている。朝によく見てたPV。

その他も伝わる映像が多々。おお。)

 

もともとは薬剤師を目指していた筆者の、リオのカーニバルから、会社見学などを経て、色々なタイミングで全ては進んで行く。

その時に、なにをどうやるのか?

どう乗り越え、笑っていくのか?

 

センスとユーモアが、人にとって大切だと思っていたけど、

そんな塊がここにもあった。

他人をひけらかしたり、オーバーに狙ってみたり、そんなことは一切ない。

ほとんど、自分自身。あって、おかんのネタくらいだ。

「おかん犬」というトピックが、どうしようもないくらいに、切なくておもしろくて笑えた。

純粋に、自虐。

そんな毎日を覚えているのか、常に残しているのか。

それにしてもこれを読むだけで、日記なんか全く書かないけど、なんかおもしろいことあったらメモしておこうかなという気にもなる。

 

本を読む事は、いつも真面目くさってやることでもない。

もっと柔らかく。もっとおもしろく。

知識の貯蓄だけではなく、なんだかドッと力が抜けるものもある。

本を読んで気持ち悪いくらい笑っていたのは、久々だったかもしれない。

今日のタイミング。

こういうのも必要必要。

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