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下関店
理解は誤解に過ぎない
投稿日:2023/3/18     更新日:2023/3/19
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1円も安くしないで、ちゃんとお金をとって。
そう伝えてみんちゃんに写真を撮ってもらったのが2017年の秋。
2015年に下関でスタジオをオープンして3年つぶれんようにしよう!ってスタートからなんとか3周年が見えてきた頃、2018年用の写真展DM用に、と言いつつもいつかちゃんとみんちゃんに写真を撮ってほしいと思っていたので下関から遥々大都会外苑前まで写真を撮りに行ったのでした。
みんちゃんがみんちゃんとして写真を撮る場所を残したい、だからこそ売り上げにつながれば、というのもあって、口うるさく絶対お金払うけーね!!!って逆サラ金のように向かったあの日。
みんちゃんに撮ってもらうのに普段着でいいんかね、一応白シャツ合わせたけどどうなんかね、どんな顔すればええんかね、とそわそわドキドキ。
写真が苦手すぎるわたしは撮影恥ずかしすぎてふざけるし白目なっちゃうし「ちゃんとしてー!」って叫ばれる始末。。。
それでもDM用の2ショット撮ったあとのライムプロジェクトソロ写真では、本当にただただ話をしながら、2017年時点のわたしを残してくれました。
後にも先にも自分のためだけに写真を撮ることもなかなかないかもしれないのでフレームもお願いして、経費ではなく撮影用に貯めてきた7万円程度を一括でお支払い。
独身の身でもったいないなんて思われるかもしれないですが、それくらい3周年は特別で、ようやく自分の選択に迷いが減ってきて、笑えるようになっていたから。
そしてチェミンギョンという写真家が撮る写真の価値として、もったいないとか高いとか、そういったものは一切ありませんでした。(というとかっこいいけど、カード渡す瞬間プルプルなりました、庶民なので。)
彼女はいつも、写真を撮っている時に一番深い呼吸をしていそうな人。
インスタのサムネイルは18枚しか1画面で出ないのが歯がゆいと思うほど、彼女の写真は100枚200枚を1画面で見てほしいくらいの静かな気迫がある。
同じように100枚200枚を並べてみたら、写真を仕事にして生きている人の中でも圧倒的に違う何かがある。
流行りだから撮ってみた、たくさんの人に見られそうだから、話題になりそうだから、需要があるから、生活のため、そういった時代や他人が移ろってしまう時々の影響や要素がなく、ただただ、みんちゃんの中から生まれ、みんちゃんにしか見えていない瞬間が刻まれているような、写真よりも深いもの。
圧倒的な集中、魂。
息を止めて集中して、その瞬間が来た後大きく息を吸って現実に戻ってくるような、そんな写真を見ているとわたしも息が止まる。
写真はビジネスではない。
写真はきれいごとではない。
みんちゃんの写真は雑音がなくなる。
写真への信頼を取り戻せる。
彼女にとって生きるための写真ではないのに、生きている理由のように思える。
だから、ただ生きるための写真にはなってほしくない。
彼女は彼女の写真を撮り、わたしはわたしでわたしの集中で写真を撮る。一生みんちゃんみたいな写真は撮れないし、それでいいと思っている。
理解は誤解に過ぎない。
彼女がすきな言葉。
その理由がなんとなく分かる気がするけど、それもまた誤解かもしれない。
お互い写真展終わったら温泉行こう。
理解でも誤解でもなく、ぼへーっとしたい。
カメラはいらん!
チェミンギョン写真展 なごり
4/16〜4/29 詳しくは彼女のインスタやHPにて
ライフスタジオ下関店写真展 Life is
5/18〜5/28 詳しくはスタジオインスタにて
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