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下関店
scrollable

嘔吐とサルトルと、本日。

投稿日:2012/3/23

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手の内にある本が、さらに追い込んでくるみたいだった。
早朝の朝日と、迷いのない友達の言葉にすっきりしたのに、やり直し!って言われたような午後、この本め。

帰り道。
人身事故が起こった。
電車が止まった。

帰れない。

存在。
考えないというのも、自分の思考によるもの。
全てが。
個々であり、求めるようなものでもなくて。

現在は現在でしかない。

電車は相変わらず動かない。
時間をつぶしに店に入る。
口に入れたパンが飲み込めなくなった。
サクサクとする食感を感じたし、中身のハムだって違和感を感じた。
吐き出すくらいなら、何も入れたくない。
そういえば、今日はそばを一杯しか食べていない。

なんだ、この本!

いやだ、いやな気分。
でも、逃げれない気がする。

残り3分の1。
この気持ちは救われるんだろーか。
救われたいと思うこと自体意味のないことなのか?

帰れる気がしない。
品川。
ここじゃないところで息がしたい。
人身事故。
生きているのか。
なんでこんなに嫌な気分なんだろ。
事故で人は溢れている。
たわいもない会話がまた追い詰める。
みんな、それぞれの思考がある。横断歩道の人の多さにげんなりする。

どうでもいい、帰りたい。

いつものガムを口に入れてごまかす。
ヘッドホンで耳をふさぐ。
ようやく動き出した電車に乗り込んですぐ、アルバムの最後から五曲めに設定をした。

これが終わるまで、終わったら着くはず。
目をつぶる。
これ以上考えないように歌詞を同じように辿る。
それでも肌から感じる生暖かい空気に気持ち悪くなって、結局本をあける。

もうすぐ、アニーに会える。
そう感じたら少し楽になった。
どうなるか分からんけど。
あと3分の1。

なんなんだ、サルトル。
何を考えさせたいんだ。

今日はここまで。

思った通り、ちょうど曲が終わったころ、いつもの駅に着いた。
電車から降りたら、また1曲目に戻った。
波の音とギター。
BLESSING
歌詞のない曲。
たまたま、でも、なんか助かった。帰ってこれた、息ができた。

家に着いたらいつも通りだった。

あー、なんだこの本は。

いつも食べてばかりいるのを見かねた、社長からの粋な計らいなのか。

サルトルダイエット…
 

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