Staff Blog
下関店
scrollable
写真と人 2
投稿日:2011/8/29
553 0
「心のままに」
写真を見ていると、伝わってくるものがある。
何を感じ、何を思って、どんな瞬間を切り取っているのか。
被写体だけではなく、
シャッターを切る人間そのものの心が写しだされるような気がする。
カメラというものを理解し尽してしまう前に、
とにかくカメラを触って、
とにかく撮ってもらうこと。
彼女を自由にし、
とにかく撮ってみてほしいと、
私は何も口出しぜずに撮らせた。
ただ、感じてほしかった。
楽しい、そう思ってくれることが1番だと思った。
ただ、感じたかった。
彼女が何を撮るような、人、であるのか。
カメラというもの、
写真というもの、
何が写真として残るのか、
何を残そうとするのか、
どんな瞬間にシャッターを押すのか。
やってみないと、分からない。
彼女の写真は、
「心のままに」描き出されているようだった。
あの時に、広角で撮った理由。
あの時に、ぶれていた理由。
あの時に、まったくピンがぬけていた理由。
全部に理由がある。
それは、彼女の心が躍っていたから。
「分かってほしい。」
「分かってあげたい。」
彼女と被写体の間には、
そんな思いが流れているようだった。
距離。表情。
自分と相手との掛け合いの中で、確認しあうような関係。
彼女が求めているもの。
写真は、すごく素直だ。
好きに楽しく撮りゃーえーやん、
って、本当のところは言いたいのに、そうもいかなくなった今日この頃。
口うるさくなってしまうけど、
それでも、
彼女だけの表現を、
心を
見失わずに進んでいってほしいと思う。
「何を考えて撮影に入る?」
「何を撮ろうと思ってる?」
「何が大事だと思う?」
「1番初めにシャッターを切るときの気持ちは?」
自分でした質問は、すべて自分に返ってくる。
自分なりの覚悟とルールをもって写真を撮るようにはしているが、
ふと、彼女の写真を見ていて、
うらやましくなった。
心のままに、心が躍る瞬間に、
無心にシャッターをきること。
はじめて、カメラを手にとりシャッターを切った日のことを思い出した。
photo by eunjeong
この記事をシェアする
サイト内投稿の検索
- トップ
- Staff Blog
- トップ
- スタジオ紹介
- 下関店
- スタッフブログ
- Kawano Tomomi
- 写真と人 2