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下関店
写真と人
投稿日:2011/8/25
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またひとつ、歳を重ねたその朝に、贈り物が届いた。
「この本を手にとって、あなたを思い出しながらページをめくりました」
そんなメッセージと一緒に、1冊の写真集が入っていた。
抑えきれないほどの
優しさと愛情が、伝わる写真たち。
写真家は、
「写真と出会えて良かった。」
と、
愛する人の写真に、言葉を添えて。
家族
という絆、
命
というぬくもりを、
ゆっくり、
静かに、
共に笑いながら、
一緒に生きる時を刻んできたのだと感じた。
この本を選んでくれて、
嬉しかった。
嬉しすぎた。
贈り主とは。
何度も写真の話をした。
何度もぶつかった。
いつだったか、
暗いスタジオの中でケンカのように、
言い合って言い合って、ぷいっとなった。
それでもお互いに写真に対して、
どこまでも探し求めているものがあるのだと気づいた。
贈り主が悩んでいた時には、
誕生日(のちょっと後…)に私も写真集を送ったことがあった。
素直で暖かく、それでいて鋭い写真たち。
伝わってくるものを受け取って、
そしてまた伝える、
そこに感動が生まれるということが写真なのだと感じた。
ただ、写真を諦めないでほしいという願いを託した。
改めて。
ずいぶん昔に、どうしてもという思いの中で、
必死でカメラを作ってくれた人のことを想う。
なぜ、写真はうまれたのだろう?
原点を探す。
そこには、存在を残したいという願望があったに違いない。
時を越えて今、
写真を仕事として生きている。
18で決めた未来がここにある。
そうしてそばに、
「命に対して、まっすぐに」
と、そうわたしのことを表してくれた言葉がある。
この人が贈ってくれた言葉と想いにこれからも誠実でありたいと思った。
写真には生き様を、記憶には温もりを。
写真に出会えて、わたしも良かった。
贈り主より 「もう家に帰ろう2」 藤代冥砂
贈り主へ 「僕の虹、君の星」 ハービー山口
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