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下関店
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故郷を離れるということ

投稿日:2011/7/10

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二日前の真夜中に、電話があった。 この春から、社会人になった従弟からの電話。 18歳。 高校を卒業してからすぐに、社会人としての道を選んだ。 開口一番に言った言葉は、「里に帰りたい」と。 もうだめだと言って、仕事もあるのに明日の朝故郷へ帰ると言い出した。 父親と同じ水産高校に進学をし、卒業後は就職をするという意志があった。 修学旅行で訪れた大都会•新宿に感化されたらしく、 就職するなら東京だと高校3年生の頃には決めていた。 その時から、わたしは大反対をしていた。 山口県の田舎の田舎で生まれ育った彼にとって、 ただの好奇心だけで故郷を離れるには早すぎると思った。 進学ならまだしも、 就職というのは社会人として今までと全く違う上下も厳しい世界に入ってくること。 社会の中で理不尽に思うことも多いだろうし、 心細さを感じることだって多い、 知り合いだってほとんど皆無だといってもいい。 たとえ上京したとしても、 絶対に耐えられんよ、ってずっと言い聞かせた。 それでも彼は不景気といわれる中、就職試験をパスして上京してきた。 その有言実行した姿はすごいと思ったけれど、 4ヶ月目、やはり大きな壁にぶちあたっている。 社会の中で、 自分の存在があまりにも小さく見えたのかもしれない。 でも、 辛い、と、痛い、と思うのは、その分だけ こうなりたいのに、そんな自分の理想があるからだと思います。 辛い時、すぐに諦めるのか、とにかくもがくのか。 それだけで、例え仕事を辞めたとしても未来が変わると思う。 会社に対して何かがおかしいと思うなら、動けばいい。 社会がおかしいと思うなら、もっと考えてみればいい。 自分がまだまだだと思うなら、努力してみればいい。 それにしたって。 決めたのは、あんたやろうが。 って、社会人としての厳しさをぶちかましてしまいました。 久々に真剣に叱った日。 「今あんたが帰ったところで、みんなが手放しで喜んでくれると思う?」 きっと、 自分もそう思いながら耐えてきた分、 地元に帰りたくてしょうがない気持ちも分かる。 故郷を離れてみて感じることは、 自分の居場所を確認するということ。 自分がどう生きてきたかということ。 どうやら、彼は里には帰らなかったみたいです。 よく耐えた。 次の休みの日には、ふぐでも食べさせに行こう。 地元を愛する従弟が、もう少し頑張れますように。

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それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
人を、人生を写しています。

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