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下関店
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投稿日:2017/4/11

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3年前の今日も、桜が綺麗でした。

3年前の前日、祖母が亡くなりました。
最後に立ち会えたのは幸いでしたが、病室で聞いた機械音があまりにもドラマのようで、
なにも受け入れられる間もなく、全く実感のないまま、翌日の葬儀を迎えました。
それが、3年前の今日でした。
お寺に続く坂道いっぱいに桜が舞っていて、
祖母が出会ってきたたくさんの人がお寺に入りきらないほどに詰めかけてくれて、
「ばあちゃん、みんな来てくれとるよ。誕生日会みたいやん」って、先に考えてしまいました。
亡くなった翌日が、誕生日でした。
桜が満開の頃に生まれた人だったんだなぁと、坂道を歩いたあの日にちゃんと気付けました。

命日と誕生日が隣りあわせで、またなにかひとつ教えてくれたような気がします。

あの日から。
なにもかもがいやになって、腐っていたわたしを引き留めてくれた人がいて、今があります。
まさか下関でスタジオをしているとは、3年前には想像もしていませんでした。
桜が咲く頃からずっと天気が悪かった今年の空。
今日もずっと雨模様だったのに、夜になると満月が覗いていたのでそのまま桜を見に行きました。
ばあちゃん、誕生日おめでとう。
やっぱりまだ、いなくなったとは思えない。


いつも電車を乗り継いで、家出をしていた祖母の家。
車で来た?電車で来た?それだけ聞く祖母に「電車」って言うと何も聞かずに家にいさせてくれました。
あの日があって、今があります。
今、この仕事をしていて思うことがあります。
もちろん、写真を残すことが仕事でもありますが、それ以上に思うことがあります。
生まれたばかりの赤ちゃん。
パパやママから離れられない子。
会うたびにどんどんやんちゃになっていく子。
ぶかぶかのスモックの園児、ランドセルがっちがちな新1年生。
思春期に突入して喋らない中学生。
この場所で、本当に感じること。
人は、人になっていく。
自分というひとりだけの人。
その過程できっといつか、しんどくなったり、親と喧嘩したり、
なにもかもいやになってしまう時があったら…ふらりと家出してこれる場所でありたい。
そう思ってスタジオをしています。
(もちろん、ちゃんと親御さんに連絡は入れますよ!)
やさぐれてしまうそんな日は、今まで撮った全部の写真を一緒に見ながら、あーだこーだ話をしたい。
だからこそ、今は今だけの姿をきちんと残したい。
泣いても、笑っても、怒っても、何があってもいいんです。
泣いても、笑っても、怒っても、何があっても、側にいてくれる人とあなたの写真を残したい。
嘘じゃない時間を残したい。大切な想いが残るから。
だからいつも、覚えています。
撮影の日の1日1日。
何年経っても覚えているもんです。
だからきっと、いつか、なにかちょっとでも伝えることができるかもしれません。
生きていこう、というきっかけ。
そのために、今、ここで出来ることをしていきたいと思います。

2017.4.11


 

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美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
人を、人生を写しています。

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