Photogenic
仙台泉店
水彩に弾ける世界
投稿日:2026/8/11
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それは、小さくて特別な再会の時間。
前回の撮影で、彼女は見事なほど豪快にミルクバスを楽しんでみせてくれた。
衣装が濡れることも、顔に水滴が飛ぶことも気にしない。目の前にある「いま」を全力で愛おしむその姿に、私たちはすっかり心を打ち抜かれていた。
だからこそ、もう一度あの輝きに逢いたくて、私たちは再び彼女を迎えた。
けれど、今日の彼女は少しだけ違っていた。
小さく泣き声をあげ、不安そうにママにしがみつく。小さな肩が緊張でこわばっているのが伝わってきた。
変化が訪れたのは、スタジオのなかに白いミルクバスが現れた、その瞬間だった。
彼女の瞳が、ふっとまたたき、次の瞬間にはまた違う輝きを宿した。
「触れてみたい」
「なんだろう」
「近づきたい」
言葉にならない心の声が、そのまま両目の奥でまっすぐにまたたいている。
彼女は何かを訴えかけるように、じっと私たちを見つめ返した。
「お風呂、入ってみる?」
私たちの問いかけに、彼女はとびきり元気な声で答えてくれた。
「はいっ!」
その愛らしいお返事とともに、ちいさな身体がチャポンとお風呂へ滑り込む。
さっきまでの不安はどこへやら、彼女の顔にはたちまち満開の笑顔が咲き誇った。
水をパシャパシャと叩き、たちまち自分の世界を作り上げていく。
そして、彼女のなかの「楽しい」をさらに加速させたのは、前回も大好きだったシャボン玉だった。
スタジオのなかに、無数の透明な球体が浮かび上がる。
光を浴びて虹色にきらめくシャボン玉を見つめた瞬間、彼女のなかで世界が止まった。
私たちはそっとカメラを下げ、彼女の目線へと降りていく。
お風呂と、目の前を浮遊する光の球体。
それだけが彼女のすべてになったその瞬間を、同じ高さの目線で追いかける。
声をかけても、もう私たちの声は届かない。
完全に自分の世界に入り込み、シャボン玉をただ一心に見つめている。その圧倒的な集中力、静かな熱量を、そのまま四角いフレームのなかに切り取る。
そっと伸ばされた小さな手が、シャボン玉に触れる。
次の瞬間、パチンと儚く弾けた。
シャボン玉が割れるのと同時に、彼女の表情もまた、弾けるような笑顔に変わる。
スタジオの柔らかな光のなかで、シャボン玉のキラキラとした美しさはそのままに、背景のインテリアに映り込む細やかな光の粒までが、彼女を祝福するようにきらめいていた。
元気な「はいっ!」のひとことで、世界を自分の色に変えてしまう女の子。
撮影中、私たちの口からは何度も「可愛い!!!」という言葉が溢れ、そのたびに何度も心を打ち抜かれ続けた。
目の前の瞬間を、全力で生きるあなたへ。
その瞳に映るきらめきが、どうかいつまでも色褪せませんように。。。
Photo by [Nishino]
Coordinated by [Naganuma]
Written by [Nishino]
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