写真分析[関係]

全体を見て感じるのはすべてのバランスの良さだと思いました。
広く撮っている中で背景のキューブのインテリア、左右のまっすぐ伸びた柱の配置により、このバランスでただ何もないところで広く撮った時よりも
バランスがよく安定感を感じる。不安定な要素が一つもない。
3階の段差の部分をソファの肘掛でぼかして消しているためひとつの空間が違和感なく出来上がっている。汚い部分も綺麗に隠れている。
また、真っ白になりがちな3階のこの位置で左側に色味を入れたことによってさらに余白部分のアクセントとなりバランスが取れている・・・と感じました。

光に関して
左に大きな窓がありそこからの自然光、背景の光、上の蛍光灯によって全体的に明るい雰囲気の写真になっている。
それによって家族の明るい雰囲気が伝わってくる。
背景をより明るく、人物の前の空間を背景よりも少し落とす事によって差が出て人物が際立っている。
色の白いママを光が直接当たらない右に配置、夏らしく焼けている子供たち、パパを左側に配置していることによって露出、色味がより安定している。

ポーズ
関係が伝わるポーズ、流れ、配置。
手と手、頭と頭・・・どこかが不自然でない形でみんなつながっている。
自然なポーズでそれぞれのつながりをひとつひとつ持たせている。
自然なポーズのなかにも、さらに個性が伝わってくるような組み方がされている。
全員しっかり顔が正面を向いているのも、指示がしっかりあってのことだと思う、特に体が少し横に角度がついているママ。
パパが誰よりもどんと前に出ていて威厳がある。長男の両親をがしっと肩を抱いてもらってしっかりしたお兄ちゃん像を想像させながらも
パパママに挟まれていることによって体の大きさ、現在の姿を映し出すポーズとなっている。
ママの女性らしい後ろから支えている感じと不自然さを感じない、洋服にあった足の流れ。
長女の明るさや元気さを感じる、この服にあっているあぐらのポーズとパパのしたというこの位置で、つながりを感じながらもほかの位置では取れない
絶妙なバランスがとれている。
関係性が想像できて、その家族の普段の姿、表情もなんだか想像できる。素直に感じられる。
色味の統一感もその要素のひとつであると感じます。

顔やカラダの位置・流れ・表情・・・全ては声かけ
名古屋店で家族写真についていちからみんなで考えた時があった。
ただただバランスを見て組んで、なんかして笑ってもらうだけじゃなくて。その家族の自然な表情を引き出す、統一感が出るには声掛けがかなり重要であるということ。
全員が無理のない体制で、そこからひとつあたまくっつけてーとかぎゅーっとよってとかなにかしら声掛けがあって形ができて
さらに何かアクションがあって無理のない自然な笑顔、それもみんながいつもどおりの瞬間の笑顔を抑えた一枚になっていると思います。
同じ気持ちで、同じトーンで、穏やかな一瞬の表情。
統一感により、温かみを感じます。
3会のこの部屋での家族写真。きっと一時間の一番最後のシーンだったのではと感じます。
その一時間が穏やかで楽しい一時間だったのだろうなーと感じられる写真になっていると思いました。

とりあえず自分が思ったことを書き連ねてみました。
討論でいろんな人の意見を聞いて、様々な方向から写真を分析できるようになりたいです。楽しみです！！