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名古屋西店
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目に見えないもの

投稿日:2023/3/30     更新日:2023/3/30

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Photo by Kaori Kobayashi
Cordi by Chihiro Ito

in Nagoya Nishi

 

ちょっと前に、たくさんの店舗のスタッフが集まってWEB会議が行われました。
<全体会議>といって、写真やコーディネートについて技術的なことから
自分と向き合い、働き方やチームワークを考えたり、学んだり。
悩みを共有して話しあったり、意見を共有したり。

ライフスタジオではこういったみんなで集まり、考えを深めるような会議を行う文化は昔からあるのですが、
コロナが広まってからはWEB会議で顔を合わせて行なっていて、その形式も3年目。

年々参加者・店舗が増え、私も一昨年ぶりのお久しぶりな参加となりました。

 

働くことについてや、人と人として向き合うことや、ライフスタジオ ってどんな写真スタジオなのか、とか。
そういった、軸となる部分を誰かの正解を伝えるだけではなく、
個人で考えて、考えて、言葉にして、伝え合って、深掘りする作業を大事にしているのは、
ライフスタジオらしい文化だと思っています。

 

今回<働き方の哲学>という本を土台に、自分たちの労働観などについて話す機会があり、
その最終目的地として、自分たちが自分たちの労働観を軸に、現在ライフスタジオの一員として働く上で、
何をお客様に提供しているのか、何のプロフェッショナルであるべきか、という話をしました。

 

その中で私が一番深くうなづいてしまった言葉がありました。

私たちは目で見えるものを渡しているけれど、
目に見えないものを残している。
それを大事にできるように技術やいろんな表現を学んでいるのだと。

美しい写真は大前提として、その中に残る思い出や感情は、
いつかの誰かの記憶となって未来に届けられ、
そしてもしかしたら、もしかすると。

誰かの生きる力になるかもしれないし、
何か大事なことに気がつくきっかけになるかもしれないし、
頑張れるきっかけになるかもしれないし。

それは、何がどのように受け取られるかは、その人次第。

だけど、それくらい写真に残る時間や思い出や感情というものが大きいものだという理解が必要だと。
ものすごく心にすとんと落ちる言葉でした。

向き合い、何を目の前の家族に残すのかを考えて、表現へと変わっていく。
表現するために、残すためにも技術が必要で、どちらも大事なもので、
それら全部をひっくるめて自分たちは全てに向き合うプロフェッショナルにならなければと、改めて考えました。

 

写真は、年を取れば取るほど、振り返るのが怖くなるくらいに、思い入れが深いものになっていきます。

誰と過ごしたどんな時間かとか、その時の自分のこととか、
周りのこととか、時代のこととか、何でも蘇ってきます。

 

私は自分の小さい頃の写真があまりないのですが、それでも少しだけ写真が手元にあります。
一人の写真はもちろん嬉しいのですが、その中でも笑ってしまうのがきょうだい写真。

今や全員がそれぞれの生活をしていて、連絡がないのが無事な証拠くらいな関係なわけですが、
それでも写真を見返すとこの時こうだったな~とか、喧嘩したな~とか、思い出すこともあるわけで。

そしてふと気がつくのは、各々の表情。

嬉しそうだったり恥ずかしそうだったり。

あんなに喧嘩してたけど、小さい頃はこんなに嬉しそうに抱っこしてもらえてたんだなあとか。

自分が末っ子な分記憶にないことまで残っている写真というのは、本当に面白いなと思うわけです。

特に私の時代なんてデジカメや携帯もないわけで、大事にプリントされた一枚がとっても貴重で。

それを見て感じられることとか、わからないけど予測されることだったりとか。

それが今の自分につながっていると思うと、大切な記憶や、
はっきりとした記憶ではなくても何か大事なものを届けてくれるのだと感じます。

 

 

前置きが長くなってしまいましたが、写真のきょうだいの写真を撮った時も、いつか見返す時の末っ子君の気持ちを考えました。

末っ子長男、きっとお姉ちゃんたちとの関係も徐々に変わっていく時期がくると思います。

どんな風に彼らが成長して人生を生きて行くのかはわからないけれど。
それでもふと見返して嬉しくなるような一枚になっていたら、嬉しいなと思います。

眠ってしまった弟くんへの優しい愛情表現。

画面いっぱいに彼らを入れることで印象的でインパクトもありながら、優しく記憶に残る一枚に、と考えました。

 

 

最近は裏方作業が増え、新しい仕事内容が増え、写真撮影からは遠ざかり、たまにカメラを持つと緊張してしまいます。

それだけ重たくて、大事な時間で、でもとっても楽しい時間で、ささやかだけどできることの、自己満かもしれないけれどやりがいで。

11年持ち続けたカメラを置いたことをさみしく感じていますが、これまでやってきたことがあるからこそ、
今また新しい挑戦ができるのだと思って前を向き進んでいます。

 

家族との写真。

大事な友達との写真。

もしかしたらいつか別れが来るかもしれない、それが人生。

振り返れば振り返るほど楽しいこともあれば、
目をつむりたくなるほど寂しくなる時もあるけれど。

 

写真でまたいつでもその笑顔に会えると思うと、
その時のことを思い出したり、話すことができると思うと、嬉しくなります。

それを実感するような3月。

別れも、出会いも。

 

何があるかわからない。
でも人生は続いて行くから、
この一枚が誰かの力になったらという言葉は、本当に心にとんと落ち着いたのです。

写真は、記録を超えて、誰かの気持ちに寄り添うものなのだと思います。

 

今でも写真が好きで、この仕事が好きで、みんなの写真を見るのも好きで、現場の笑い声を聞くのが好きです。

時々写真を撮る機会もあると思いますが、その時はもちろん全力で。

でも、新しいことにもチャレンジしながら仕事を楽しみ、大切な時間を大事にしたいと考えました。

 

春、スタートの時期。

ブログも本当に止まってしまっていましたが、自分の考えを整理したり、伝えたり、今年はちゃんと載せていこうと思います。

 

今一緒にいる名古屋のメンバーのブログも熱があって面白いのでぜひ読んで見てくださいね。
 

→名古屋西店・栄店メンバーのブログはこちら

 

 

 

 

 

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それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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