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名古屋西店
写真分析 写真の魅力
投稿日:2021/10/25
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Photo & Write by Kaori Kobayashi
Cordi by Takuma Oto
in YokohamaAoba
ライフスタジオ に入社して10年。
写真を撮り始めて、写真というものの魅力をよくよく知ることになりました。
最初の頃は動画の方が動きや声がしっかりと残せて、記録という意味では静止画に勝るのではないかと考えていた時期もあります。
もちろん、動画でしか表現できないものもありますし、残せないものもありますが、静止画には見逃してしまいがちな一瞬を形に残す力があると思っています。
人の表情や感情が出る瞬間、変わる瞬間は、日常で見ることができても一瞬で過ぎ去り記憶には残らなかったりします。見逃してしまうこともあります。
それは動画でも同じで、一連の動きや流れを残すことができてもその中の1秒、それ以上に短い瞬間を静止画ではしっかりと残し、見ることができます。
そしてそこから感じられるものも多くあると考えます。
人を表現することは、その人のための、その人を取り巻く周りの人のために残す一枚であることが最大の条件であると思っています。
その子の魅力を、今らしさを。
大きく出る感情も、今らしい表情や仕草も全て。
そして、日常では瞬間的に見逃してしまうような一瞬の表情を、変化を。
ああ、こんな表情をすることもあるのかと。
そんな新たな相手に対する発見も、写真にできる力なのだと考えます。
写真の女の子は、お姉ちゃん大好きで、とても無邪気で可愛らしい女の子でした。
少し照れたようにニコニコ笑う表情が可愛くて、何に対しても楽しそうな表情に目が離せなくて、夢中でシャッターをきっていました。
撮影の終盤、うつ伏せになってもらい、たわいもない声かけをしながら。
ふと俯せの状態から顔を上げた彼女と目が合った瞬間。
ニコニコの笑顔とはまた違う、ふとした彼女の魅力を見つけました。
大きなまん丸の瞳と力が抜けた口元、一瞬の表情。
それは、常にこちらの声掛けに耳を傾けて一生懸命ポーズを頑張ったり、表情をこちらに向けてくれていた彼女の、一瞬の無防備な瞬間。
彼女を配置した反対側に少し余白を入れることで、彼女に介入しすぎず、写真を意識しすぎず力が抜けた、彼女だけの空間を表現できたように感じ、お気に入りの一枚となりました。
余白で余韻を残し、ぐっと迫るものではなく、緩やかに、彼女の自然な空間の中で見つけた一瞬を残すことができました。
私はセンスがあるカメラマンではありません。
その分技術と努力は惜しまずあらねばならないと、カメラを手にしたその瞬間からずっと考えています。
それでもある程度年月が経つと、もちろん毎回の撮影に全力を出しているのですが、自分の基準や安定したところから一歩超える瞬間というものを自ら作り出すことが難しくなってきます。
安定した写真を一歩超える瞬間は、いつも目の前の人と向き合うその瞬間にあります。
今は私も教える立場になり、基礎を教えた後は細かい修正やアドバイスを行う毎日。
その技術や表現力が向上するときは、本人の意欲と楽しむ気持ちだと、今一緒に働くみんなの背中を見て本当に強く思います。
そしてそれに刺激されている自分がいます。
挑戦と、努力を怠らないこと。
もっともっと、どうしたら、と。
意欲を持つこと。
そして、プレッシャーの中にも楽しむ気持ちを持つこと。
誰かのために、自分のために、必死になること。
そうして、写真や接客の力が着実に上がっていくのです。
そして仕事を楽しむ条件を自ら作り出していけるのです。
それを教える側としても、その姿勢を見せてくれる後輩や同僚のおかげでたくさんのことを振り返り、学び、改めて大事な気持ちに気づかされています。
私はいつも自分に自信がありません。
それは、昔から変わりません。
それでも、一緒に働くみんなと、ここを訪れてくれるご家族のために、できることを最大限頑張っていかなくてはと思うのです。
できることは惜しみなく。
そしてそこで止まらず、努力し続けること。
いろんな立場で、境遇で、個人の価値観で、思いで、いろんな不安や葛藤もあります。
それでも、人との出会いを繰り返し、毎日を新鮮に迎えられる、少し特殊で、人によってはもしかしたらとても大変な毎日で、刺激もあって、でも毎日新鮮に笑っていられる。
それがライフスタジオだと思っています。
改めて、写真が好きな理由を、自分が携わり続けていきたいと思う理由を考えています。
人と関わる中で、私が相手のために何かできる方法の一つ。
それを、諦めずに、また一歩踏み出していけるよう努力していかなくてはと思います。
それを考えさせてくれた周りの人たちに感謝の気持ちでいっぱいです。
負けないように、姿を見られて恥ずかしくないように。
頑張っていきたいと思います。
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