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名古屋西店
写真分析 家族写真
投稿日:2021/5/30     更新日:2021/5/30
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Photo by Kaori Kobayashi
Cordi by Takuma Ooto
in YokohamaAoba
飾りたくなるような。
何度も見返したくなるような。
何年たってもその日の記憶がよみがえるような。
そんな家族写真を撮りたい、と常々思っています。
ライフスタジオに入社して、
今まで家族写真というものを撮ったことがない自分にとってその認識は大きく変わっていきました。
家族の記録を残すその意味は何か?
記録を超えた、その意味を。
きっと撮影側に携わることがなければ、その意味を深く考えることはなかったと思います。
自然な家族写真、そんな言葉をよく聞きます。
非日常である写真館で【自然な姿】を残すためには、撮影者側は色々な技術や方法が必要です。
まずは初めましてを交わして。
ご家族のことを観察していきます。
もちろんただじっと見つめるだけではなくて、
会話の中で家族の関係性だったり、個々の性格だったり。
その家族にすこしずつ近づいていきます。
家族の中で、ひとりひとりがどんな役割をしているのか。
会話の端々、行動の端々にヒントが沢山転がっている家族のその形。
どんなふうに残していこうか、探していきます。
そして拾い上げたヒントを元に、自分の頭の中のアイディアやレパートリーをあれもこれもと出しながら、提案をしていきます。
非日常を自然に《演出》《引き出す》するために、まずは情報を出来る限り収集します。
でも頭の中に自分のレパートリーや技術が無ければそれを拾い上げたところで表現できず、意味がありません。
私がそれを実践する方法は、昔から、とにかく誰かの真似をする事でした。
真似、というのは一緒に働くカメラマンの方法や撮り方を真似てみることはもちろん、
その他にも写真をたくさん見たり、土台となるレパートリーを増やしていきました。
その作業が止まると、写真を撮る中でもどかしさを感じるようになります。
それには終わりがなくて、自分の中の《家族写真の形》の土台の中に、出会った家族の情報を繋ぎ合わせながら、
その家族のための方法、表現を模索していきます。
私はとにかく影響を受けやすい性格なので。
誰かの撮影の声掛けなど真似をしつつ、
自分なりに変えていきながら方法を自分のレパートリーにしていくことで、表現を増やし実践しています。
空気を温める声掛け、流れ、そのご家族に寄り添いながら、探しながら。
家族の為の形を探して、瞬間を狙って残したいと思います。
写真のご家族は、この撮影の日が初めましてでした。
他の店舗をずっと利用していただいていて、この時が初めての横浜青葉店。
毎回パパさんがお子様のお誕生日記念で毎年手作りしたティアラやネックレスなど、、、
素敵なアクセサリーを持って来てくださるFamilyでした。
色々話をしている中で、パパさんのお子様に対する強い愛情を感じ、
パパを中心にした家族写真が撮りたいなと思いました。
そんなパパさんに対して、子どもたちも満面の笑顔。
そしてそんなパパや子どもたちを笑顔で見守るママさん。
パパを中心に子どもたちがじゃれてるような、そんな姿が撮りたいな~と思い、
写真のような家族写真を残すことが出来ました。
ポーズを決めればビシッと決めてくれるご家族だったので、動きながら素になる瞬間を抑えたいなと思いました。
パパにはどっしり構えてもらい、子どもたちとママさんで思いっきり押してもらいました。
パパさんには、とにかく頑張って耐えてください~!と。
子どもたちには、思いっきりパパ押しちゃえ~!いけいけ~!と。
ママさんには、ママももっともっと一緒に~!と。
やんや、やんや。
身構えていた気持ちを柔らかく、そして素になる瞬間を引き出して見逃さず。
そして思いっきりそれを私達撮影者も楽しむこと。
これが家族写真を残すうえで必要なことだと思います。
ライフスタジオのカメラマンはほとんどの人が、この《素の瞬間》狙っていることが多いです。
ひとりの撮影でも、きょうだい撮影でも、家族撮影でも。
何かやってもらって、その間、間で生まれる《自然な瞬間》を、美しく切り取ることに集中していることが多くあります。その方法は様々で、子どもたちを中心にパパママに動いてもらうこともあるし、子どもたちにパパママに対して動いてもらうことも。
その家族によってその方法は変えていきますが、
それを提案出来ることがカメラマンにとって必要な技術であると私は思います。
その家族を、相手のことを知ろう、と思わなければそれは叶わず、それを思って撮影をしようとしていることが、ライフスタジオの良い部分の1つではないかと思うのです。
自分もその様に撮影したいと思い、日々試行錯誤の連続です。
私も理想を掲げつつも、ずっとずっと続く試練だと思っています。
色んなカメラマンの撮影方法や声掛けなど、ヒントを貰いながら。
何年たってもその追及は終わりません。
先日、他店舗のカメラマンも含めて家族写真について話をする機会があり、改めて色々考えさせられました。
自分の中で定義があったとしても、それを何度でも振り返り見直して、
新しい方法を取り入れて、自分の引き出しを増やして、見直して、
挑戦し続け、追及し続けている人が、写真で人の心を揺さぶれる人なんだと思います。
その方法の引き出しには、
相手に寄り添う方法や相手の魅力や自然な瞬間を引き出す方法が無ければきっとそれは実践できません。
私も長年ここでカメラを握っていますが、まだまだ、もっともっとと、常に思います。
写真を見て、思い出される記憶が家族全員共通で楽しいものであるように。
そして、家族写真はパパママが普段見ることができない《家族の中にいる自分》を見ることができる写真です。
毎日の子育てに、仕事に、家族のあれやこれや。
私達には想像もできないような家族の色んな思いがあります。
家族の中にいる自分は、どんな姿で、表情なのか?
それがご家族にとって、誰かにとって、何か力になるのであれば最高だと思います。
そういった写真を目指したい、目標は常に持って進み続けたいです。
大切なこと。何度でも振り返って忘れずに、追い求め続けていきたいと思います。
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