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名古屋西店
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ライフスタジオの写真 2019分析 自分に慣れないこと

投稿日:2019/4/24

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Photo by Kaori Kobayashi
Cordi by Natsuko Takagawa
In YokohamaAoba

 

相手を表現するうえで、自分はどれくらい存在していたらいいのだろう。

そんな風に悩んでいたのはいつ頃だったかな、とふと考えました。

 

私は、元々ストレートに相手にぶつかっていくタイプではなく、
外側から見守るようなタイプで、
あくまでそれは相手の『自然』な姿に自分が介入してはいけない、
という意識からであったようにも思います。

 

しかし、そうすると自分の意志が特に写真に表現されず、
“自分がいない”写真となっていきました。

それは特段悪いことではないし、
シャッターを押して相手が自然と座ったり遊んだりしている姿が収められていれば、
自分の意志はそこまで必要ないのではと思っていたこともあります。

 

自分は相手にまかせっきりで、シャッターを押し続けて。
その結果、自分の表現の意志というものがよく分からず、
その線引きがうまくいかない時期がありました。

あまりに自分が入りすぎれば、写真が固くなるし。
あまりに外側にいすぎると、自分の想いを伝えられない。

そんなことに悩むようになり、いろんな人の撮影や写真に触れ、
自分の写真に変化を求めるようになりました。

 

結局はどちらも必要で。
私に必要なのは、
自分が思うような「やわらかさ」「自然さ」を自分の力で引き出すこと、相手を動かしていくことでした。

引き出すためには相手の観察が必要で、
表現するにはそれに見合った技術が必要で。

カメラを持ち始めた後、今に至るまで、
そしてまだまだこの先も表現の幅は無限大であり、技術の向上が必要だと強く感じています。

 

段々と自分の撮影に慣れてくるようになり、
柔軟に自分が撮影が出来るようになっていると「錯覚」してしまうこともあるので、
だからこそ、自分の写真は本当にその人のための表現であり、
自分が何かできることがあったのだろうか、最善を尽くしたか。
自分に疑問を投げ掛けることが増えていきます。

 

そうすることで、毎日の気持ちが引き締まり、
しっかり相手を見てシャッターを切るというとても大事な部分に意識が集中されていきます。

 

 

 


写真の彼女はとてもまじめな子で、笑顔がかわいい女の子でした。

ドレスの撮影は撮影の3シーン目で、本日主役だった彼女はなかなかお疲れのようでした。

しかし、いざカメラを構えるとすぐに目線をくれて、
ぐっと力の入ったポージングを見せてくれる子でした。
とても優しくて、真面目で、まっすぐ向き合ってくれる子でした。


カメラ目線を取ろうとすると口元に力が入ってしまうので、
声をかけながら、彼女自身がカメラを意識せず、この場を楽しんでくる姿を残したいと、
体を動かしてもらったり、うつ伏せになってからも目をつぶってもらったり、
意識をそらしつつも、声をかけて、意識をしてもらいながらも“意識を緩める”ことで、
自然に微笑む姿を残すことができました。

 

上手で頑張り屋さんな彼女だからこそ、
私たちや撮影に対する気遣いや意識という「固さ」をどこまでほどいてあげられるか。

それは最初に話していた、“相手任せの自然”だけでは到底到底難しく。

相手を表現するために、その場の空間、撮影を任された私たちには、その技術が必要なのです。

 

最初に話した通り、私はあまりストレートに相手とコミュニケーションをとるよりも、
外から見守り、観察して、シャッターを切っていくことが多いです。
その大枠のスタイルは今でもあまり変わっていないようにも思います。

ただ、昔と違うのは、“相手の何を撮りたいか、写したいか”を意識して探り、
それを自分がどこまで引き出しながら、
見つけて意図してシャッターを切れるかに対して、考えが集中している点です。

 

まだまだ自分の撮影に慣れてはいけないと感じています。
きっと、ずっと慣れてはいけないのです。

それは、相手が必ず違う、目の前にいる“人”の撮影であるからこそ、
自分はたくさん方法を身に着けていかなければと思うのです。

 

 

 

 

気づけば、長いこと、このライフスタジオにいます。

 

私は考えがまだまだ固く、狭いのかもしれません。
でもそれは、まだまだ広げられるものがあるということ。

 

今あるものに、慣れて甘えず。
自分の力を高めていけるよう努力し続けていきたいと感じます。


 

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