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名古屋西店
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2018写真分析17 引いて見る世界。

投稿日:2018/10/1

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Photo by Kaori Kobayashi
Cordi by Takumi Yoshizawa
In Yokohama Aoba

「引き写真」という9月の写真主題は、
1シーンのアクセントになったり、流れの始まりになるようなポイントの1枚をたくさん生み出してくれました。

 

それは、そのたった一枚をどのように構成するか、がその後やその前の流れを生み出したり、際立たせたり。
その一枚があるかないかで、サムネイルで見たときの75カットの写真の[流れ]というものが大きく変わり、
格段に私を含め、全員が大きく変化を見たのではないでしょうか。

 

引き写真は、新たに被写体を含めたその写真の中身の構成に対して、ひとつずつに敏感になるようになります。

光、構図、色味、明るさ、副主体として写るひとつひとつ・・・

表現したいものを隅々まで考え、ひとつの画に構成していきます。

 

私たちは、「人」を撮っています。

目の前のあなたの表現がしたい、と観察の目を凝らし、試行錯誤。

それがライフスタジオの写真、といっても過言ではないと思っています。

しかし人を表現する場合、その人の要素のみを追っていると、
今私たちに与えられている空間をおざなりにしてしまうこともあります。

 

スタジオという非日常の空間と、目の前の「人」の表現を融合させ、その子のための空間に仕上げます。

空間を「何」と表現するために、被写体を「何」と表現するために、
一つずつを構成していくのか、がとても大事です。

 

空間設定→被写体誘導→シャッターチャンス

 

「引き」写真の定義とは、引いた写真、という以上に、この空間と被写体の設定、
イメージをいかに画の中で融合するか、なのだと思います。

 

今回の写真は、あまり構成要素がない引き写真です。

少しさみしげでぽつんと1人佇んでいる、ように。

背景の色味や被写体に当たる光を変え、空間の立体感を残しつつ、
構成はシンプルに、彼女の「ぽつん」にポイントを持っていきます。

右端の光源部分に白い前ボケをれることで、空間により立体感を持たせます。

前ボケ、被写体に当たる白い強い光、影、背景に合わせたオレンジの光、色味。

それがこの写真の層になって平面になりがちな引き写真に立体感を生んでいます。

 

影をもっと出すためにコントラストを濃くしたり、
前ボケでより彼女がいる場所を際立たせたり、
近くに旅に行くように連想させるためにトランクや帽子なんて置いてみたら、
空間がもっと彼女にマッチしたのかなとも思います。

でも、このシンプルな構成も私のお気に入りで、彼女のための一枚です。

 

いつもと変わらない場所。いつも違う出会いと撮影。

それらをどうやって融合していくのか、毎日毎日試行錯誤を繰り返しては、
ひとつずつの構成に意味を持たせるようになります。

 

スタジオという変えようとしなければ変わらない、空間。

視野が凝り固まりはじめるときほど、「引き」で空間を「見て」「構成する」が重要になります。

いつも見ている視点を変えること、空間に設定をもたらすこと、それに必要な構成物を用意すること、
それに合わせた被写体への誘導の言葉を投げかけ、シャッターチャンスを引き出すこと。

引き写真で必要になるそれらの要素は、新たな視野を広げてくれて、新たなイメージを生み出すヒントになります。

 

クローズアップと対照的な、引き写真。

どちらも「あなた」のための表現に変わりはありません。きっと考える要素も同じです。

ただ、引き写真の場合は「空間」という要素が強く出るために、難しい、と思ってしまいますが、
それを考えて1枚撮ることで、その後、撮影で被写体に寄り他の構図の写真を撮るときも、
クローズアップを撮るときも、迷いがなくなると思います。
それは最初にイメージを設定しているからです。

 

もっとこうしたら・・・どうか?は終わりないチャレンジだと思います。

これからも引き続き、被写体をどのように見て、イメージして、
空間を何と設定して、スタートを切るのか、、、
頭において撮影を楽しみながら、その子、その家族のストーリーを生み出していけたらと思います。

 

 

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美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
人を、人生を写しています。

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