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名古屋西店
Projector-genic 06[静熱]
投稿日:2018/9/29
2061 8
Projector-genic 06 [静熱]
Model: Volvo
Model Movie: ベンジャミン・バトン 数奇な人生
私のprojectは、
≪テーマを規定して、そのテーマに沿った条件で写真を表現する≫です。
今回は、第七弾。
所沢店のボルボさんをモデルに大抜擢しました。
「静かに、冷静に。内側で葛藤と熱をもって進み続けている人。」
撮影を終え、改めてこのように規定をさせていただきました。
ひとつずつが『自分』をつくり、すべてを受け止めながら、
ただひたすらに求めるものに向かって、努力し続け、一本に進む。
それが出来る人は、常に自分や周り、すべてに対して常に疑問を持ち続け、
考えながら人生を歩み続けているのだと思います。
今がどうで、これからどうなりたいのか?
きっとその追い求めるものが、自分の弱さや強さを露呈させながら、
それを受け止めてなお終わらずに進み続ける強さを持っているのではないか、と思いました。
今回は事前に質問を投げさせていただきました。
- 『何が起こるかわからないことが人生』で『人は障害に向かっていく』が、
求めるものを知っていれば、その道は複雑ではない・・・ ※映画作中より抜粋
あなたが人生で求めるものは『何』ですか?
- 自分で自分を規定するなら一言で何ですか?
それは、なぜですか?
用意した質問は上記のとおり。
何とも壮大で重めなテーマになってしまいました。笑
ただ、聞いてみたいなと思ったのも本心で、ボルボさんならこんなに重たい質問でも、
真剣に返してくれるだろうなあという想いがあったため、そのまま投げさせていただきました。
結果、
やっぱり「重たい」と言われてしまいました。笑
それでも、真剣に答えを返してくれました。本当にありがとうございます。
あなたが人生で一番に求めるものは『何』ですか?
とても難しい質問w
考えるだけで何時間もかかりそうですが、でも最近ちょうどこの質問を自分に投げかけたことがあります。
なぜかというと、仕事も家庭も何も問題ない生活を享受していながら
何かわからないけど「このままではいけない」という焦燥感にかられる瞬間が何度も訪れ、
自分の生き方に疑問を感じてしまうことがあるからです。
それがなんなのか・・・未だによくわかっていないのが正直な答えです。
ですが、自分の人生を辿ってみると、少しだけ見えてくるのは
「常に何かを求めている」という事です。
私はわりと現状維持に違和感を持つタイプで、
変わっていきたと思ってしまう事が良くあります。
きっと自分の人生に満足できていないのでしょう。
これだけ満たされていながら・・・
何が満たされればいいのか、それはわかりません。
でも何か今のまま終わりたくはない。
そんな焦りだけが先行している自分を見つけます。
もしかしたら人生が永遠ではない事に焦っているのかもしれませんし
ただの欲の塊かもしれません。
もしかしたら、死ぬときに「やりきった」と言いたいだけで、
そのために今を生きているのかもしれないですね。
自分で自分を規定するなら一言で何ですか?
それは、なぜですか?
どっちも質問がハードw
でも一言で規定しますね。
私が自分と一言で規定するなら『阿呆』です。もしくはバカ笑
①の答えからいくと、変化を好むアクティブな人。と思えるかもしれませんが
そんな風に動いたのは実際は34年間の中のほんの数年、もしかしたら数ヶ月程度かもしれません。
それ以外の大体の人生は現状維持に甘んじて今が楽しければいい精神の毎日を過ごしていたと思います。
例えば、小学校の頃、野球をやっていましたが、遊びたくて野球に行くふりをして遊んでいましたし
大学受験はめんどくさいという理由だけで専門学校に行きました。
最初の職場も、ただカッコ良さそうという理由だけでテレビ局にいきましたし、疑問を感じてカメラマンになりましたが、
その行動に移るまでに7年かかりました。
自分の本質がよくわからず、時間だけを浪費して現状に甘える人生を送ってきた、自立できていない『阿呆』です笑
人生で求めるものは、何か?
それは「生きている意味」でもあり、それがあるから日々進み続けられるのでしょう。
例えば、安定を望めば安定を【維持】するための努力が必要ですし、
変化を求めているなら変化に対して貪欲に動き続けなければいけません。
変化を求めている人の特徴には二通りあるような気がしていて。
ひとつは貪欲に自分から意欲的に、それを楽しめる人で、
そして今の自分に満足しながら認めながらも、もっともっとと進み続け、
そのエネルギーが周りを巻き込むような。
もうひとつは、今の自分というものに満たされることなく、常に、ひたすらに、
良いものにも悪いものにも疑問を投げかけながら、何かを求めて進んでいるような。
ボルボさんは後者の方で、常に満足せず、常に求め続け思考し続けることで、
歩みを止めることなく自分に厳しく進み続けられるのではないかと思いました。
疑問を投げかけながら考える人の特徴は、自分に対してもそうですが、
周りの人の内側に秘めているものに気が付いたり、
その内部をよく見ていたりするではないかと思います。
静かに、その内側をさくっとつついてくれるような。
そうして周りの人を見ながらも、自分にも非常に厳しく目を向けて、
突き刺して、常に投げかけ、納得せずに、模索しながら進んでいるのだろうなと感じます。
それが出来る理由は、きっと質問の答えのように矛盾を感じ葛藤を抱えながらも常に考え続けているからこそだと思います。
ボルボさんと話しながら、何故ボルボさんと話すときに少し緊張をするのか、
見抜かれているような気がするのかを考えると、
常にそうやって自分に対しても周りに対しても厳しく、
冷静に「疑問」を投げかけながら見ているからなのだろうと思いました。
疑問を持ち続けることは苦しいです。疲れます。
↑疲れている図
たぶん、自分が自分の矛盾にいやというほど気づいている人ほど、
その苦しさは大きいのではないかと思います。
それでも、時間は過ぎていくし、守るべきものややるべきことで常に周りを囲われている中で、
「逆に」進み続けるしかない、という動力にもなっているのではないかとも思います。
それが、矛盾に葛藤しながらも、考え続ける知性を持つ、静かな「熱」。
質問をたくさんしました。
こんなにもボルボさんに質問をしたことは無いかもしれません。
「よくしゃべるね」と言われました。
半分以上は照れ隠しと緊張です。
写真撮影は、もう少し自分で動かしたりできたらと思いましたが、
話しながら自然体でいてくれるその姿のまま、
余白空間の影の暗い部分で自分自身との葛藤と、
その中の前ボケで入れたかすかな光が、
その葛藤が苦しかったり、疲れたり、モチベーションに繋がらなくとも、
受け入れて進み続けるボルボさんの強さと芯を表すように、
表現することが出来たと思います。
自分の意志を投影するプロジェクトなのに、話すことに夢中で中々細かく指示をすることが出来ず、
若干反省も残りますが、今の自分の精いっぱいで向き合えたことに、嬉しく思いました。
ボルボさん、お忙しい中貴重な時間をありがとうございました。
勝手にいろいろ書いてしましたが、まだまだ知らないこともたくさんあると思います。
またボルボさんの話、写真の話、色々聞かせてください。
ありがとうございました。
次回は最後の撮影です!!
最後の大トリは・・・あのふたりです。
Write&Photo by Kaori Kobayashi
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