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名古屋西店
Projector-genic 04[真直]
投稿日:2018/7/25
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Projector-genic 04 [真直]
Model: Mayu Kanasugi
Model Movie: Billy Elliot リトルダンサー
私のprojectは、
≪テーマを規定して、そのテーマに沿った条件で写真を表現する≫です。
今回は、第五弾。
越谷店のなすちゃんをモデルに大抜擢しました。
私は彼女を、
【やりたいこと、好きなこと、貪欲に突き進む力がある人 】
と規定しました。
“なりたい自分になる”ために、
“自分を貫く”ことには、
必ず幸せと、困難があります。
それをどう、乗り越え、自分の中の力に変えていくのか。
どのように周りとの関係を変え、自分を変えていくのか。
一言で“貫く”といっても。
自分勝手には何も進めることはできません。
自分の人生ですが、人や社会と関わって生きているからです。
その中でも、自分の意思を強く持ち、どう進もうか、実行していく力がある人は。
幸せも困難も、自分の人生として力に変えられる強さを持っていると思います。
どんな試練にも、逆境にも。
ひたむきに自分のやりたいこと、進むべき道を見つめながら進み、
きっとその成果を表せる人。
そして、周りにも影響を与えてくれる人。
そんな風に、彼女を私の視点で規定しました。
そして、彼女に質問を3つほど投げさせていただきました。
プロジェクトにおいて規定が正しいかはあまり重要ではありません。
私自身が規定して、条件付けて、
自分の手で、考えで、表現することに意味があります。
しかし、人に近づいて人を表現しようとしたときに、
私が見る相手と、
相手が見る自分というものに共感を得て、
信頼に変わったときに、
より表現力は大きく変わり、
人と向き合う力、そして表現の根拠になります。
内容により根拠をつくり、相手に共感を得られるように。
質問をして、その返答により、撮影条件を決定していくことにしました。
質問&なすちゃんの回答
今一番やりたいことは
自分のコーディネーターとしての技術を上げるため・
またカメラマンとしてデビューするための準備としての勉強をしたいです。
魅力的なコーディネート・写真を生み出すためには、
自分の中の引き出しが多くないといけない、
そしてその引き出しを増やすためには知識を増やさないといけない。
「誰かに言われたから」ではなく、
単純に自分自身を高めていきたくて、少しずつ計画を立てています。
自分がやりたいことを貫くために必要なこと
「諦めないこと」
「プライドを高く持ち続けること」
「他人と比較をしないこと」
周りから「プライドが高い」とよく言われますが、自分でもそう思います。
でもプライドが高いからこそ、自分の理想値が高いからこそ、
絶えず自分を高め続けることができるのだと思います。
その理由は、格好悪い・情けない自分を見せることが嫌いだからです。
そして他人と比較することは、過敏になりすぎると自分を追い詰める原因にもなると考えています。「この人より自分はやっているはずなのに自分の方が評価を得られていない」
そんな風に考えるよりも、いい意味でマイペースに・自分のスタンスで進めていくことが、
結果的に自分を貫くことに繋がっているのかなと思います。
もしも反対する人が現れたら
アドバイスをくれる人・応援してくれる人の話は聞きたいと思いますが、
反対する人の話は「なぜ反対をするのか」というその人の根拠・理由について納得が出来ないと、
自分の中で消化できないと思います。
でも反対されてしまうことは、言い換えれば
「自分の意見が他人を納得させられるほどまとめきれていないこと」
とも言い換えられると思います。
なので反対されても自分の意見で反論が出来るくらいの準備をしてから
人に話す事を心掛けるようにしています。
回答をもらい、なんともなすちゃんらしくて、思わず笑ってしまいました。
でも、きっと、一年前はじめて出会ったとき以上に。
彼女の中で
“やりたいことを貫くためには、やり遂げるためには、何が必要か。どうするべきか。”
というプロセスや思考が、自分らしい方法で、
強く軸として根付いているのではないかと感じました。
元々持っているプライドや、負けず嫌いだったり、出来ないとかかっこ悪いとか思われたくない、という部分だったり、そのための努力だったり、、、
本来持ち合わせているものをしっかり持って、
尚且つ前に進むために沢山の経験や考えや思考が増えていき、
それを元々の素直さで吸収し“なすちゃんのスタイル”の中にうまく入れて、
自分が自分らしくあるための燃料にしているのだと感じました。
「諦めないこと」
「プライドを高く持ち続けること」
「他人と比較をしないこと」
この、なす三原則が彼女の軸を物語っているなあと思います。
今こうして働く中で、彼女は人との関わりや経験を通して、
視野を広げながら、経験をつみながら、自分の軸を強くしていると思います。
変化が見えるのです。
壁や固定概念が多いと語っていた、入社当時の彼女の姿はもうどこにもありません。
省エネ女子大生だった、というフレーズは、
いまでも忘れられませんが。笑
壁も、固定概念も、
自分のやりたいこと、こうなりたい自分の姿、こうありたいと思うもののためならば、
がつんと壊す力を持ち、そして自分のスタイルとして築き上げることができるのです。
だから、その進む姿を、見守って、応援したいと、周りの人が思うのでしょう。
彼女は周りの様子、顔色を伺いながら進む、、というよりは。
自分を貫きながら、しっかり周りの影響を吸収できる。
なすちゃんという“存在感”を強く持っていると思います。
さて、自分の規定と、彼女の思いを聞いて。
私が表現したいイメージが固まりました。
前回の規定の時点では、以下のように大枠で条件を設定していました。
ボクシングホールで、秘密で先生とダンスのレッスンをする主人公。
暗い部屋に差し込む窓から入る一筋の光が印象的な、場所。
そこでひたむきに、先生と、家族と、自分自身と、まっすぐ向き合い葛藤する主人公の横顔が印象的でした。
その条件を組み込み、一筋の光を受け、まっすぐ前を、上を向く、
“横顔”がイメージになりました。
まっすぐ、先を見据え、進む力を印象付けるような、“横顔”。
その先を見据える瞳の力も強く表現できるようにしたいと思います。
質問の回答をもらい、以下のように条件を設定しました。
●自分の在りたい姿を高く持っている姿勢から、
やや上をまっすぐ、見据えている横顔を撮ろう。
●顔の表情より、その誰にもとらわれないまっすぐな姿勢を見せたいため“輪郭”を強調しよう。
●自分の色に吸収している、“染まらない”表現として、
色味はあまり使わないようにしよう(光の色味のみ、もしくはモノクロで表現)
●しっかりと自分の考えを持っている、その上で貫こうとしている。
その表現として、余白をしっかり空ける(向いている方向か、頭後ろか・・・どっちかがっつり)
●横顔強調なので被写体自身はミドル~アップくらい
●存在感のあるイメージカットのように仕上げる
そうして出来上がった写真が、今回の写真です。
根拠を持ち、表現しようとすることは、以前よりもまた難しさを感じました。
同じ姿勢で細かい注文に耐えてくれて、がんばってくれたなすちゃんに感謝です。
横顔の輪郭を強調しようとは、条件設定した時点で思っていたのですが、
彼女のあご、首筋などの魅力的なラインを光でなぞって表現できた一枚になったこと。
彼女の美しい魅力を表現できたと自画自賛しました。
うらやましい、あご筋ライン・・・・
イメージと、表現と、そのための条件設定。
日常でも同じように、
頭の中のイメージや、思ったことを、より美しく形に残せるように。
これからも日々、日常的に、取り組んでいこうと思います。
Write&Photo by Kaori Kobayashi
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