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名古屋西店
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2017写真分析18 表現したいものの定義が重要ということ。

投稿日:2017/11/29

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photo by akane ouchi
coordi by satoshi ito
in shinyokohama

家族とはなにか?
答があるようで、なくて。
その形は、多様で。
だから、一言で『家族の写真』といっても。
その表現は様々だ。

ふと、テレビを見ていると、星野源さんが出ていて。
『familysong』という歌について、家族というものについて、語っていた。


『なんの見返りもなく“その人が幸せでありますように”とか。“今日一日無事で過ごせますように”って思えるのが家族の関係なんじゃないかなって思うんです。
それが例えばペットでも、友達でも、仕事仲間でも、ファミリーって言い方ってすると思うし、
家族だと思っている人っていっぱいいると思うので、血が繋がっているとかはわりとどうでも良くて、そこに愛があるかどうか。』

血が繋がっているとか。
そばにいることが当たり前とか。
何一つ『当たり前』がないこと。
それでも、なにもなくとも、ただただ、
『愛』で繋がれる絆は。
何にも変えがたく、それを見える表現をするのはとても難しい。

小さい頃は、新しいものは刺激的で怖くて。
それでも飛び込んでいけるのは、絶対的な安心できる場所があったからだろうか。
大人になると、距離は離れる。
心は繋がっていても、大切なものは当たり前となり、大切なものに鈍くなる。

でも、小さいときは距離は0センチだ。
母親、父親、きょうだい、、、
大切なものは力いっぱいぎゅーっとするのだ。
それが愛を伝える表現なのだ。
体温、香り、近い距離。
大切なものを、大切だと思うぶんだけ、抱き締める。
母から子へ。子から母へ。

そういった愛情表現を、私たちは日常的に撮影で垣間見る。
大切な我が子。抱き締める。
力一杯しがみつくこどもたちにとって、この0センチの距離がもっとも大切な距離なのだ。

では、愛を体現してくれている母と子のその暖かさをどのように写し出したら、良いだろうか。伝わるだろうか。

大切なのは『瞬間』を逃さない、予測、観察、そして、表現には欠かせない技術が必要だ。

フレーミングいっぱいに母の背中、そしてこどもの表情をとらえる。
西日のオレンジが、その親子のあたたかい愛情を表現してくれている。
優しく、包み込むように、逆光で写し出す角度、場所、指示。あとは、声かけと、タイミングを予測する。

カメラマンは何といっただろう。
『ぎゅーっと、力一杯、抱き締めて』
だろうか。

家族写真は、家族が写る写真だ。
家族とは、愛で繋がっている関係だ。
愛とは、なにか。

表現したいものには、必ず自分で定義をしなければ、
写すことはできない。
正解はない。自分で答えをもつことが、重要だ。
そして『見せて』『伝えていく』。

この親子の写真を見て、涙がでそうになった。

それは、表現が豊かだから、ではない。
あるものを、見つけた大切な感情を、
見えないものを、見える技術で表現する、
カメラマンの愛を感じた。

愛をもって撮影するからこそ、
喜んでもらえる。大切な記録を残せる。
そして、繋がれるのだ。


このちいさなスタジオで、まだきっと気づいていないものが山ほど転がっている。
ひとつひとつを拾って、自分の大切な引き出しにしまって、いつでも出していけるように。

まだまだたくさんのことを吸収していきたい。
そう、感じた一枚でした。

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美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
人を、人生を写しています。

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