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名古屋西店
第一投 『ぼーえんって、なに?』
投稿日:2017/3/15
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・遠くの被写体を引き寄せて撮れる
・絞りを開放側に持っていくことにより、前景、背景を美しくぼかすことが出来る
・画面の圧縮効果
(人物と背景が画面の中に圧縮され、遠近感の少ない効果を出す)
(遠くのものが近く引き寄せられる・被写体も背景も見たよりも引き寄せられて大きく写る)
・圧縮効果を利用し、狭い空間(スタジオ)でも画角の中を整理できる
・被写界深度(ピントが合う範囲)が狭い
望遠の画というのは単純に言えば“きれいだなあ”と思わせ、プロが撮ったな!という感覚を得やすいです。
確かに、家では撮れない写真が撮れます。
きれいにぼけるから。
見た目とは違う写真が撮れるから。
しかしその効果をうまく使わなければ、
ただ、単調な写真になりやすいので要注意。
特にライフスタジオのある一定の空間の中で同じ距離間で使い続けて75カットを作るとその単調さが目に見えてよく分かります。
背景や手前がぼけているからといって、バランス、切り方、撮り方、背景と前ボケの整理がうまく出来ていなければ、
その効果がうまく発揮されているとは言えません。
あと、単純にレンズが長くて重く、AFの速度も落ちるので、しっかり構え、ピントを合わせ、より効果的に使う練習も必要とされます。
望遠レンズは内部に何枚ものレンズが多く内蔵されており光の屈折を生みます。
標準レンズのように内蔵されているレンズの枚数が少ないほうが描写はきれいなので、使い方によっては標準レンズを使った方が綺麗に撮れることも。
なのでむやみやたらに望遠レンズを使うことはNGです。
「何故このレンズで撮るのか」説明が出来てはじめて自分のイメージと合わせることが出来ます。
それは他のレンズでも同じことがいえます。
と、まあここまでは教科書を読めば大体書かれている内容。
実際、その望遠の効果を自分で感じながらつくるためにはどこから始めるべきか?を考えました。
やはり“引き画”を撮るスタートがいいと思います。
1.望遠でインテリアを撮ってみる(引き画)
2.そこに人物を当てはめてみる(背景から離す/背景に近づける、両方やると効果がわかる)
3.そこに必要な前ボケ、背景の整理を行う
『写っちゃいけないものはないかな/余白に何を入れたらバランスがいいかな/どのあたりに配置するとベストかな』
4.あら不思議!望遠の効果が凝縮された引き画の出来上がり♪
引き画が整理して考えられたら寄ったときにも同じように考えられるはず。
200mmのまま自分が近づいて、同じように背景の整理、手前のぼかしがいるのかいらないのか、その写真に合った「いるもの」「いらないもの」を整理していきます。
写真の構成要素はたくさんあります。
しかし一度にすべての効果をうまく混ぜることは出来ません。
私は料理がものすごく苦手ですがいっぺんに全部やろうとすると事故が起きます。
野菜がぜーんぶひっくり返って水の泡~なんてこともあります。
手順って大事。
「望遠」の効果が知りたいのであればまずは“光やら何やら”ほかの要素は無視して
「撮って」みること。
何をやるにも最初は“一点集中”でなければ何がどのように作用されているのかを知ることができません。
その効果を知って、はじめて光や構図を当てはめて、“特性を生かした”写真になると考えます。
私は特に頭がそんなに良いほうではなかったので、“一個ずつ”知っていくこと、という方法はしっかり身に染みて効果を得ることが出来たように思います。
やり方は人それぞれ。その人に合った方法が必ずあると思います。
その中でも、混乱しやすい方は一個ずつやっていく方が身に沁みやすい。
でもあくまで上記の方法は“スタート”であって正解ではないのですが><
望遠で撮る写真で陥りがちなのが、人物に合わせすぎてレンズを動かし、自分は動かずに同じ距離間での撮影になってしまう事。
その場合うまく背景の処理が出来ず、望遠の効果が悪い意味で“うやむや”にしてしまう効果を発揮しちゃうのです。
うやむやにするために望遠を使うのではありません。
撮りたい画をどのように撮るのかがあってはじめて望遠を手にするのです。
私も含めてまだまだ知らない表現や可能性が隠れています。
同じ場所から同じように狙うのを続けるのではなく、
たくさん自分から動いて、その距離の世界観を広げていけたら
望遠の使い方も身にふかくふかく染みてくるのではないかと改めて考えます。
私ははじめて望遠レンズを手にし、1週間練習をしたあと手が筋肉痛で動かなくなりました。
それくらい力を込めて支えて、慣れないレンズと格闘していました。
何しろ6年前までカメラなんて手にしたことは無く、構え方から教わった身なので。
だからこそ、何度も基本に立ち返ります。
そしてより良い表現方法を見つけていきます。
伝えることで、感じること。
ひとつずつ、一歩ずつ、確かめ、伝えていこうと思います。
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