私達は、毎日たくさんの家族に出会います。

毎年大きくなっていく子どもたちの姿、増えた家族を見ながら、何を残してあげたいかを常に考えます。
全てが詰まった、家族写真という物を、みんなで一年を通して考えて来ました。
 
家族写真とは何でしょうか。
その日、その時の記憶、記録、姿、形。
家族がみんな一緒にいる時間というのは、一生のうちにどれくらいあるでしょうか。
成長と共に自分の生活が変わり、人間関係が変わり、大人になり、社会に出て独り立ちし、また家族を作ってつながっていきます。
その時しかない、家族一緒の時間。
その日、そのとき、自分の隣には誰がいて、どんな表情をしていたのか、大きくなって記憶が薄れ、家族がたとえ離れ離れになってしまう日が来たとしても、その記憶がよみがえるような写真を残したいと考えます。
 
私にとっての家族写真とは、
『隣にいる誰かの存在・隣にいる人とのつながりが感じられるもの』
 
いつも隣にいる存在、家族、兄弟、大きくなるにつれて自分の世界が広がっても、隣にはいなくても、その写真でつながりを感じてもらったり、愛情を確認できる、“未来へのメッセージ”として、家族写真を残したいと感じます。

あなたが初めて撮影したとき、周りには笑顔のパパとママ、そしてモデルの先輩である頼もしいお兄ちゃんとお姉ちゃんが笑顔で見守っていたんだよ、と。

写真は歴史です。

お兄ちゃんが赤ちゃんのとき大泣きをした時期も、妹が生まれてからの初めての撮影では、ふたりして走ってすっころんで撮影したことも、もうひとり新しい家族が増えて、ますます頼もしくなったお兄ちゃん、お姉ちゃんの表情も、そしてあったかい家族の空気も。

すべてが写真には残ります。

私が関われるのはほんの一部。出来る事はほんの些細な事。
これから先も、残したいもの、表現したいものを形に出来る様に、日々努力し続けていきたいと思います。

家族写真とは、今あるものを未来へ届けるメッセージだと、考えます。